親父の小言とボディーブロー

人生折り返しの子育て世代。世知辛い世の中を面白く生きるためのあれこれと雑記

我が家にコロナがやってきた

東北の冬は早い。

 

ついこの間、夏の盛りを過ぎようという頃にようやくエアコンを導入して、やれやれ残暑を凌げそうだと安堵したものだが、11月の半ばを過ぎたら一気に気温は一桁台、山間部では積雪の便りである。

 

とはいえ我が家のエアコンは寒冷地仕様、冬も恐るるに足らずと思ってたかを括っていたら、なんと温風が出ない。

 

買ったばかりなのに、である。暖房の働きを一度もしないまま室外機だけを虚しく回している始末。

 

運悪く暖房の不調に気づいた日がこれまた寒い日で、帰宅が遅かったうえに酒を飲んでいたというやつで暖房の調達にも行けない。

かくして布団にくるまって寒さに震えながら朝を迎えたという次第である。

 

エアコンの顛末は現在進行形なので別の機会に譲るとして、痛感したのが電力依存の危うさだ。なるほど現代人にとって電気は死活問題。

 

こんなことから、「石油ストーブ」を買うことにしたのである。

 

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選んだのがこちらである。

コロナ 石油ストーブ 対流型 遠赤外線炎筒 木造13畳/コンクリート18畳タイプ 5.14kW 日本製 小型 ホワイトフレーム タンク一体型 暖房 電池式 レトロ おしゃれ CORONA SLシリーズ

 

選定にあたって考慮したのは、

1 火が見えること

2 インテリアに合うこと

3 電気を使わないこと

の3点。

 

一つ目だが、炎は見た目にも温かいし、癒される。

近頃は焚火がブームであるが、それもこの効能を期待してのものであろう。

 

もっとも私は幼少期には薪ストーブを囲んで育ち、最近改めてそういうものへの再評価というか、回帰欲求というべきものがある気がする。

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(イメージ)

 

ともあれ、エアコンやファンヒーターのようなものは、電気を使う使わない以前に、何か落ち着かない気がするのである。

 

二つ目は説明の必要はないだろうが、冬の部屋に違和感なくマッチし、インテリアとしても成立していること。この意味でも、エアコンやファンヒーターというのはいかにも家電然として困った存在である。さすがに夏暑く冬寒い当地ではエアコンをつけないわけにはいかないが。

この点、いわゆる石油ストーブというのは機能美ともいうべき造形の美しさを備えたものが多いように思われる。

ところで「インテリア」「石油ストーブ」といえば

 

こちらが王様と言っていいかもしれない。

 

しかし、実はこれをかつて所有していたこともあるのであるが、これはストーブとしての用を犠牲にしてインテリアに寄りすぎのものだというのが私の印象で、何しろタンク容量が少なく給油が億劫であるうえ、火力も弱い。あくまで暖房としては脇役で、冬のインテリアなのである。

 

三つめも言わずもがなだが、電気を使わないというのは危機管理上必須の機能。東日本大震災の経験を引き合いに出すまでもなく、今回のたった一晩の寒さでもそれを思い知らされた。

ちなみにこの機種(たいていそうであろうが)着火に電池を使うが、電池が切れてもマッチやライターで点火すればいいからその点も気にする必要はない。アナログの強さといったところか。

 

かくして我が家にコロナがやってきたわけだが、使用しての印象を述べたいと思う。

見た目はもうしぶんない。

質実剛健、気取ったところもなく、「灯油さえ入れもらえば結構ですよ」とばかりに密かに、しかし頼もしくわが今の片隅、修理を待つエアコンの対角に昔からそこにいるかのように佇んでいる。

窓から見える炎の揺らぎも、上に乗せたやかんから立ち上る湯気も何とも言えず良く、時間を忘れて見入ってしまう。

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暖房能力も十分である。これまたファンヒーターをこき下ろして恐縮だが、風を身体にぶち当てて暖を得るのと違って、部屋全体がじんわりと温められるのがよい。

また、このタイプの石油ストーブの良さは加湿器替わりになるということだ。

天板にやかんや鍋に水を張っておいておけば、点火している間じゅう適度な湿度を供給してくれるのである。

 

もちろん煮込み料理もできるし、焼き芋も焼ける。

 

 

唯一、欠点らしいことと言えば、温まるまでに時間がかかるということであろうか。じんわりすぎるのだ。またアナログゆえ、最近の家電のように「外出先からスマホで操作」「タイマーであらかじめ温めておく」なんてことはできない。

 

もっとも、この点は、今なら楽しむことができるレベルの「不便さ」であり、アナログを楽しむ効能の方が大きいといえよう。エアコンが直れば速暖部分はエアコン、あとは石油ストーブと役割分担してもいいだろう。

 

総じて大満足のコロナ石油ストーブだが、この満足の正体を突き詰めていくと、やはり「安心」ということろがもっとも大きいように思われる。

すなわち、電力に頼らないということは非常時に安心だし、シンプルかつアナログな家電であるということは、壊れにくく、修理も容易だということだ。(構造上、およそ壊れるという事態は想定していないので、保証もつけなかった。)

 

これらのことがどれだけ心の平安に寄与しているかは知れない。

 

頼もしい相棒を得て、厳しい冬を心穏やかに過ごせそうである。

 

 

 

 

 

 

 

野菜を作り始めた

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家を買ったら野菜を作ろうと思っていた。

最終的に、その一歩を踏み出すことができ、実際この春から夏は家具をそろえたり家電をそろえたりということよりも畑づくりに精を出してきた。

この顛末について、北国の短い夏が終わろうというタイミングで記しておこうと思う。
自分にとっては備忘になるし、縁あってこの駄文を見る方には、ここにたどり着いた動機に照らせば多少の参考になるものなのかもしれないと思うからである。

 


野菜づくりの我がバイブルについて

何故野菜を作ろうと思ったのかというと、直接的にはこの本の影響が大きい。

詳細に述べるのは別の場に譲るとして、要するに自分で食料を(少しであっても)得られることは安心を買うことに等しいということである。

  • 金がなくなっても育てればいいという安心

  • どこの国の誰が作ったかもわからないものと違って自分で作ったものという安心

  • 子供に与え、教えられるという安心

と、いろいろな安心があると感じている。

 もう1冊、参考にした本がある。

こちらはもう、参考というか、ほとんどマニュアルである。

まったくの素人でも、ほんの少しの土地さえあれば、ここに書いてる通りにやることでおおむねうまくいくということを身をもって体験した。

以下、この本に従ってやってきたことについてまとめたい。

 

なお、この本はタイトルから察せられるように、自然農法という、ある意味特殊な方法のマニュアルであるので、普通の家庭菜園の参考にはならないと思われるので付け加えておく。

これも別の機会に譲るが、農薬も肥料も使わない、水も与えない、耕すのは初めの1回きり、雑草も抜かないというやり方だ。

最大のメリットは楽で安心な野菜が得られること、デメリットは農薬を使わないので虫に食われる、雑草が見栄えが悪い、収穫量が落ちる(安定しない)などと言われている。

 

畑づくりについて

今にして思えばバカな話だが土があれば野菜ができると思っていた。
 

いや、出来るのだが、ひと手間をかけないとできない。
 

まして、住宅地の土地というのは栄養分がなく、掘れば石やらがれきやらがエンドレスに出てくるなどはザラである。

自分の場合はがれきこそ出てこないが超がつく粘土質であった。

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荒野感

 

畑をやっていたような土地とか、すでに草が生えているような土地なら手間もそれほどでもないのだが、自分は山の土を地道に運んだ。

粘土に栄養分を混ぜても所詮は粘土で使い物にならないので、畑の基本素材をよそから持ってくることにしたのである(客土というやつ)。

量も量なので、ホームセンターで買っていたらバカにならないというのも大きい。田舎育ちというのはこういうときに役に立つ。

かくして、必要だと書いてあるものを以下のとおり調達した。

  • 黒土(畑の基本素材)→自分の田舎から調達(タダ)

  • 完熟たい肥→農家の人が無人販売で格安で売っているのを調達

  • もみ殻燻炭→産直で格安で売っているのを調達

  • 米ぬか→コイン精米所から調達(タダ)

これらを混ぜて、本のタイトルのとおり1㎡の正方形の畝を作り、2週間おいて(微生物の働きで土が立ち上がるのを待つ期間)から種やら苗やらを植えるのである。

一番大変なのは黒土の運搬である。わずか1㎡の畝を作るのに、黒土の運搬からやると1日かかるが、別にいつまでかかってもよし、いつかは終わるだろうと言い聞かせて少しづつやっている。この作業は来年以降も続くであろう。


野菜作りについて

ようやく野菜だが、どんな野菜を、どういう組み合わせで作ればよいかもすべて上記の例の本に書いてある。

組み合わせというのは、コンパニオンプランツというが、お互いの成長を助け、害虫をよけあったりする相性の良い植物のペアのことをいう。

自然農法は、こうした植物の本来の力を利用するというのも大きな特徴である。

以下、植えたものとその成果を記す。

(1)トマト、バジル、イタリアンパセリ、落花生

 ※これらは、マニュアルに従い、すべて同じ区画に植えたもの。つまり、この組み合わせは良いということである。

  • トマト 1/3ほど虫に食われた感。また形がいびつであるが、子供たちに一から作った野菜をその場で食べさせることができたのは何よりの収穫であった。味は格別であった。

  • バジル 虫にも食われず、切っても切っても増える。同じ時期からベランダで育てたものは伸びないから、太陽と土の力を感じる。

  • イタリアンパセリ バジル同様成績がよい。茂る割に使い道があまりないのが玉に瑕である。

  • 落花生 発芽すらしなかった。そういうこともあるのだというのも学びである。 

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見栄えは悪いがほっといても育った

(2)枝豆、ニンジン
  •  枝豆 種から育て、間引いて最終的に12株を残した。すべてビールのつまみとして美味しくいただけるレベルのものができた。ほかの植物とも相性がよいものがあり、来年度はもっと数を増やしてもよさそうだ。もっとも簡単だったように思われるので、おすすめ。

  • ニンジン 収穫はまだ先のよう(10月以降)だが、葉っぱの調子からは順調に見える。

(3)ラディッシュ、ルッコラ

これらは、マニュアルには載っていないが、種が余っていたので適当に巻いたら育ってくれたのである。

組み合わせもどうなのかは知らない。使い勝手の良い野菜で、丈夫であることも分かったので引き続き作っていこうと思う。

しかしベランダ菜園なら水切れで枯れるというのはあるが、ほっといても育つのだからやはり庭は良い。

 


夏野菜のシーズンは終わりつつあるので、今後は秋冬野菜を植えていくことになる。

ここでも、(1)の後にはレタスやキャベツがいいとか、(2)の後にはホウレンソウやゴボウがいいとか、同時期の組み合わせと、一方が終わった後の組み合わせがあるという。

これにより、野菜の本来の力を利用しながら、連作障害も抑えつつ楽して野菜を作り続けられるというのだから最高だ。

小括

今年は初年度で勝手もわからず、しかも短い夏とはいえ暑すぎて作業不可能な日もあるなど、思うように進められなかったし、もしかしたらそんなに甘いものではなく全て枯死あるいは虫食いなど、収穫は見込めないのではという不安もあったことから考えると、上々の成果であった。

 

やはり太陽と土の力は偉大だ

 

それと、相性の良い野菜というものがある、野菜の力というものがあるということを実感することが、わずかであるができたように思う。

何より、2、3個のトマトではあっても、小さい子供に、庭で直にもいで、その場で丸かじりするという経験をさせることができたのは非常に充実感がある。

また、虫がいても、それらは意味があって存在することや、悪い虫はカマキリが食べてくれることなどを実物を見ながら教えることができたのも親としてはうれしいものだった。

 

野菜作りには安心だけでなく多くの得るものがありそうだ。

 

中古リフォーム物件の実際について

賃貸か持ち家かという永遠のテーマと向き合い、最終的に持ち家派となったという件について、以前書いた。

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早くもこの間に3か月以上の月日が経っていたというのに驚いたが、この辺りで(いささか早いかもしれないが)、よかった点とそうでなかった点について振り返り、御関心のある方の参考に供したいと思う。

 

 

まず、私が買ったのは築20年のリフォーム物件である。

 

それってどんな感じなの?後悔することになってないのか?

 

そうした疑問に答えられたら幸いである。

 

よかったこと

1 あれこれ悩まなくてよい

 案外、精神衛生上たいへん良いと思っているのがこの点である。

 

 3か月といえまだまだ生活を本格化させるに至っておらず、それなりにクリアしていかなければならない事柄が多いのであるが、中古住宅はそのストレスが少ない。

 

 すなわち、一から建築する場合を考えてみると、当然だがあらゆる物事を自分で決めなければならない。間取りは言うに及ばず、屋根、床、外壁の色や素材、蛇口の形状にいたるまで枚挙に暇がない。

 

それを選ぶのが楽しいのだ、という反論が容易に予想できるが、経験上それは多くの場合勘違いである。

 

 たしかに自分の好みが反映された、自分だけの城ができていくのを見るのは楽しいに違いない。しかし、大体の人にとって予算には限りがあるので、自分の好みをすべて叶えられるものではない。おまけに決めなければならないことは多岐にわたり、たいていのことはどうでもよくなってしまうものだ。

 

 カーテンだの照明はその数少ない自分の意見が反映できる楽しい部分だが、それは新築だろうが中古だろうが一緒である。

しかも新築の場合は落とし穴があり、これも経験上言うのであるが、間に住宅メーカーが入っていると、カーテンや照明もさもサービスであるかのように面倒を見てくれるわけだが、当然儲かる商品を進めてくる。選択肢はそれしかないかのようにである。

買う方も、自分で小売店を巡るほど暇ではない(その他に決めなければならないことは山ほどあるのだ)し、高いと思っても何千万の買い物の前には屁みたいなもの。ついそこで思う壺に割高なものを揃えてしまう。

 

かくして、新築の場合、あれもこれも決めなければならない割に、それほど自分の考えは反映されず、反映しようと思ったら、あるいはそうでなくとも、決めるたびに何かと金が(しかも割高に)かかっていくというものなのだ。

 

一方中古だと、当然だが大抵のものは決まってしまってそこにある。多少ここは自分だったらこのようにはしなかっただろうなと思っても、考えても仕方ないので諦められるのである。もちろん、総合的に気に入って買っているのだから、そんな気になるものはないのであるが。

 

 また、自分でいきなり大規模リフォームでも入れない限り、金のかかる工事や造作を進める者もなく、落ち着いて好きなものを考えることができるのである。

 

 

2 庭がある

 ところで、賃貸ではなく購入を選んだ決定的な理由の一つはここにある。

 庭や畑をやろうと思ったら、賃貸では絶対に無理だからである。

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 もっとも、これは新築だろうが中古だろうが庭があるものを買ったら一緒だろうと言われそうであるが、後述するように新築というのはそれだけで割高なものだから、さらに土地に金をかけるというのはなかなか大変なことだ。

 

また、地方にもよるだろうが最近の分譲地の場合、そもそも庭だの畑だのをやりたいという人のことを考えた都合のいい物件はないのではなかろうか。

 

それは、おそらく多数派の「庭とか畑にそれほど関心のない層」にとっては、広い土地は持てあますばかりか取得にも維持(固定資産税)にも余計なコストがかかることになるので、そもそもニーズは低いのであろう。

 

自分の家もそれほど広い庭ではないが、そうは言ってもそこそこ市街地でこれだけのものはないだろうというレベルではある。そしてそれを購入できたのはとにもかくにも中古物件だからである。

3 コスパがよい

 ここまで述べただけでも、中古住宅の新築住宅に比しての経済的メリット、すなわちコスパの良さは十分に説明できると思う。

 

 ここで、住宅の市場にはこれをさらに最大化する、「新築プレミアム」という現象がある。これは、一戸建てにしろマンションにしろ、新築で買うと、それだけで損をするというものである。

 新築プレミアムはいわば上乗せ価格で、なんと物件価格の1割から3割だそうであるが、5,000万円の新築物件で最大の3割の新築プレミアムだった場合は、1,500万円程度が上乗せになる、

 

つまり買った次の瞬間に即売却すると3,500万円になってしまうという嘘みたいな話である。

 

これはたぶん大げさな例えであり、もちろん「手あかがつく」ことを嫌がる人にとっては上乗せにはそれなりの積極的な価値があるのかもしれないが、それほどこだわらない人にとっては無駄なコストなので、新築に比してのメリットは、この無駄なコストがないということを含めても大きいと思う。

 

わるかったこと

1 不具合の不安

 まだその憂き目にはあっていないのであるが、中古住宅ゆえにどこかしら不具合が出るのであろうということと、それが思いのほか大きかったらどうしようという不安は、やはり一番のデメリットといえばデメリットであろう。

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 中古住宅の売買の基本は現状引き渡しである。つまり、経年劣化部分はあるがままで引き渡しますよ、ということを了承して買うので、建具が3日で壊れたと言ってもそれは買い主の責任だし、基礎にひびが入っていると言っても同様である。古いのだからアタリマエというわけである。

 

 ただ、これはメリットとのバランスを考えたら容認できるものである。

 

 まず、現状引き渡しといっても買った物件はいわゆるリフォーム別件であり、シロアリだの雨漏りだのに関しては基本的な調査と対応をしたうえで、一番ガタがくると言われる水回りを総取り替えしている(近年は一般的な手法ではないだろうか)。耐震工事もしかり。それ以外で生活に支障が出る、あるいはその対応に多額の出費を伴うというものも、そうないのではないだろうか。

 

また、引渡し前にはその時点で不具合のある建具の調整などはやってもらえる場合がある。実際に、自分はクローゼットのレールの調整といった簡単な大工仕事をやってもらった。(さすがに、例えばクローゼットの交換などというのは無理である。)

 

 古いのだからアタリマエというのを前提に、直しながら大事に使うという姿勢、マインドセットの転換が大事なのだと思う。それにより、このデメリットは払しょくされるであろう。

2 リフォームのセンスがどうかと思う

 先に述べたように購入した家はリフォーム物件である。

 

 したがって生活機能は維持または向上していると思う。が、やはりリフォーム業者はいくらかでも安く直して高く売りたいのが人情。一方で、リフォーム前の家を建てた、どこのどなたかは存じないが、こちらの前オーナーは相当のこだわりとセンスを持って家を建てたのであろうというのが伺え、この両者の姿勢の差が、なにかリフォーム箇所が一目でわかるアンバランスさのようなものを感じさせるというのが、気になると言えば気になる。

 

 また、これも売却価格を抑えるためとみているが、燃料がプロパンガスである。

 

 プロパンガスといえば導入価格が最も安く、維持費が最も高いことで知られている。火力が強いとか災害からの復旧が早いとか利点もあるのだが、震源地の上の中華料理屋でもあるまいし、あまり魅力には思えない。1年程度経過を観察して太陽光発電+オール電化といった選択肢を検討することになるかもしれない。

 

 強いて直したい、というのは唯一ここである。ということは、一番先に金がかかるのはここなのかもしれない。

 

まとめ

 日本には四季がありしかも新居の所在地は夏は暑く冬は寒く、しかも雪も降る。

 したがって振り返るにはまず1年を暮らしてみる必要があるとは思うが、備忘の意味も込めて整理してみた。

 

 総じて満足しているというのが実感であり、電力についてもプロパンは高いからという先入観だけではなく、これまた1年間はまわしてみる必要があるだろう。

 

電気料金は年々上がっていくし、こちらも初期投資がかかる話だから、果たして回収できるのか、維持費は高くともプロパンの方がましだった、なんてことにもなりかねない。

 

今回のテーマについては、また検証して書きたいと思う。もうすぐ最初の暑い夏がやってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(追記あり)年会費の元を取るなど到底不可能なクレジットカードの話

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コロナ禍で、そこに気付いてしまった人も多いのではないか。

 

SPGアメックス カードについてである。

 

先に言ってしまうと本記事で述べるような理由から自分はこのカードを解約したのだが、ある人柱の記録として参考にしていただければ幸いである。

 

さてこのカード、その年会費は31,000円(税抜)と高額。なんとなくお高いイメージのアメックス のカードの中でも、アメックス ゴールドよりちょっと高い。

 

しかし年に一度提携の「高級なホテル」の無料宿泊特典がつき、これには除外日がなく、すなわち繁閑に応じたホテル料金の違いを気にしなくてよいので、GWや休日前など料金の高い日に使えば、それだけで高額な年会費の元を取ることが可能と言われる。

 

自分は、これだけの理由でこのカードを申し込んだと言ってよい、

 

しかしである。

 

今年会費と引き換えにこの特典を手にしたわけだが(カードを解約しても、特典がなくなるわけではない)、とりわけ地方民にとって、この特典で年会費の元を取ることはおよそ不可能という現実にぶち当たっている。

 

まず旅行に行けない。

 

都市部では緊急事態宣言、おまけに当地では「県境を跨いだ移動」が自粛を要請されている。

 

強制力などないのだからという人もいるだろうが、それは田舎を知らない人の考えである。

 

自粛要請の中、これに従わず旅行に行ったことが発覚し、挙句万が一感染してしまったら、それは社会的死を意味するのが田舎というものなのだ。

 

それでも秘密裏に計画し、万全の対策をすれば?いや、ピュアな子供たちが秘密を守るとは思えないし、それを強いるのも親として間違っている。

 

かくして「年会費の元が取れそうな」このGWという期間に使えない。

 

もっともこの状況自体は、カードの責任ではないわけだが、ダメ元でカード会社に問い合わせたところ、甚だ疑問の回答が来た。

 

すなわち「旅行に行けないのに無料宿泊特典の有効期限はそのままなのか」に対し、「その通り。ご利用をご検討ください」というわけだ。

 

いや自粛要請に従う気ないんかい。

 

もう一つ見落としていたことがあり、いくら提携ホテルが高級と言っても、

 

そもそも一泊で元を取れるほど宿泊料金が高い日がそうあるわけではない。

 

しかも、提携ホテルが全て対象ではないというのも、地味に使いにくい。

 

言ってしまえば、「本当の高級ホテルは対象外」となっている。

 

だから、「そこそこのホテルの高い日」を選ぶことになるが、そこそこのホテルでは言うまでもなく元は取れないというわけだ。

 

実例で説明すれば、自分の場合、もっとも近場の提携ホテルを使うほかなかろうと調べてみたところ、GWの最も高い日でさえ33,000円、その他の日程で有効期間内の最も高い日が25,400円。

 

ハイシーズンでさえ元を取れないのである。

 

巷にはSPG礼賛情報が溢れているが、申し込みを検討している人、特に地方の人はよく考えた方が良いと思う。

 

ちなみにこのカードの特典はこれだけではないのだが、いずれも旅行に行く人向けなので当分は(要請や同調圧力を意に介さない人以外は)このカードでなければ、というものにはなり得ないだろう。

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さて有効期限は8月のこの特典、元を取ることは絶望的となったわけだが、夏前に次のチャンスは果たしてやってくるのだろうか。

 

それとも第5波、第6波の前に、あえなくさらわれていくのだろうか。

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2021.5.12追記

本日無料宿泊特典の有効期限の延長が発表されました。

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2022.1.3まで。

これはこれで常識的な判断だと思いますが、「元を取るのはそれほど簡単でない」ことに変わりはありません。

夏休みに少しでもいい条件で使えたら恩の字です。

 

 

 

 

 

サブスクからの卒業

今週のお題「〇〇からの卒業」

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はじめに

大きな買い物をした話は前回述べた。

www.kome100.com

 

今回は、そうした転機に際して、定期的に(時に知らないうちに)料金を支払っている、いわゆるサブスク系の整理をしたので、書き留めておこうと思う。以下、今回解約したサービスの数々を、その理由や解約方法とともに紹介していくので、しばしのおつきあいを願いたい。

 

なお文中の料金の中には、サービスに応じて個人差のあるものが含まれる。あくまで自分の場合である。

またサービスに関する評価についても、現時点での個人の見解に基づくものであるのでお断りしておく。

 

卒業したもろもろ


ネスレ定期便(6,000円/3か月)


概要 コーヒーのサブスクである。もともとマイルを貯めるために始めた。というのも、ネスレ定期便は、「ネスレ案件」という言葉があるほど陸マイラー界隈ではお得なサービスとして知られているのである。

 

解約理由 コーヒーはたまに飲むが、カートリッジはその辺でも買える。貯めるより必要な時に買えばよい。

 

解約方法 電話で解約するのが唯一の方法で、かつ一度では済まない。電話によりまず解約申込を登録し、後日折り返しの電話を待つことになるのだ。

 

ひとこと サイトから解約できないうえ、サイトも解約の案内のみならず、肝心のサービスの内容そのものも非常に分かりにくい。今時珍しいユーザーアンフレンドリーなサービスである。なおコーヒーは普通に旨いし、コーヒーメーカーがただで手に入るので、家電量販店で買うよりは、始めはこのサービスを利用するのを進める。

 

 



SPGアメックス(31,400円/年)


概要 アメリカンエキスプレスカードのいわゆるゴールドカードである。年会費は高いが、年会費以上の特典が受けられるというので、アメックスカードでは一番人気だそうである。中でも高級ホテルの無料宿泊特典というのがあり、条件によってはこれだけで年会費の元をとることができる。私も、「年に一回くらい旅行するだろう」という気持ちで入会した。

 

解約理由 一番はやはりコロナ。「年に一回くらいは」の旅行もままならないのは周知のとおり。それだけでなく、「条件によっては」元をとれるというのがミソで、要はホテルの宿泊料金は季節により変動するので、高いときに泊まれば得をし、安いときに泊まれば損をする(元をとれない)わけだが、田舎ゆえに利用できるホテルの選択肢は狭く、かつそれらが年会費以上の料金の時に都合よく泊まれるということは、調べた限りなかったのである。

 

要するに、元を取れないのだ。ホテルの無料宿泊が魅力だという方は注意したほうがいい。もっとも、余裕で元をとれる人もいるだろうから、そうした方にはおすすめだ。

 

解約方法 カード裏面の電話番号に連絡すればOK。

 

ひとこと オペレーターとのやり取りで、同様の人間はおそらく多いのだろうというのを感じた(エビデンスはない)。「今はポイントを貯める時期ではありますが・・」とのコメントも寂しげであった。

 

医療保険(約3,000円/月)


概要 アメックスカードの利用者向けに勧誘された医療保険であった。補償内容はよく知らない(解約した以上調べる気にもなれないのでご容赦を)。カード入会後ほどなくして電話で勧誘があり、加入した。

 

解約方法 カード解約とともに、自動で契約が終了する。

 

ひとこと もともと主保険におまけしたものだったのでなんということはないが、ETCカードもアメックスで、これも解約になったので、別に調達しなければならないのは億劫である。カードの解約時に注意したいことの一つである。



Kindle Unlimited(980円/月)

 

概要 Amazonの本読み放題サービス。たまたま読みたい本が「登録すれば無料で読める本」だったので、読んだら解約するつもりで登録し、案の定そのままになっていた。

 

解約方法 Amazonのアカウントページから解約

 

ひとこと Amazonといえばサブスクの罠をあちこちに仕掛けることで有名である。気が付いたらAmazonプライム会員、気が付いたらAmazon musicも有料のunlimitedになっていた、など。

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Amazonのアカウントサービス>注文履歴をチェックしてようやく罠にはまっていたことを発見することがある。 

 

 

今回も、先に述べた通りの経緯で契約したのだが、結果として「無料で読める本」を、980円で買ったに過ぎない結果となったのである。なお、Kindle端末自体は文句なしにいいものであり、「読み放題」には気をつけるべきだということなので念のため。

 

 kindlepaperwhiteの真価は、実は「文字サイズが選べる」ということだと思う。なにしろ中高年、文庫本の文字が見えにくく、眼鏡をとってくるのが億劫で、結果本から遠ざかるということがあるのだが、これならその心配は無用だ。


自動車保険(△2,000円/月)


概要 これは、意識して行ったものではないが、ディーラーに車検を出したらお得な見直しを指摘され、そうした次第である。例えば、新車時は車両保険に入るが、車両保険は高額なので、年数を経たのちに車両保険は外すという人は多いと思うが、今回はそういう「見直し」ではない。何のことはない、同じ補償内容で、会社の組合を通じて契約さえすれば安くなるというからくりがあったのである。なんと月額2千円も下がった。

 

解約方法 ディーラーがやってくれた。なおそれまでの保険は解約することになるので、前の担当から諸連絡の電話が入るのが若干鬱陶しい。

 

ひとこと 家や車は個人の話と思いがちだが、会社の福利厚生もチェックしないと損をする、また保険は付き合いで入るとこれまた損をする場合があるというのが教訓である。

 

有料アプリ(3,800円/年)

 

概要 自分の場合、ヨガ(3800円/年)、ピアノ(9800円/年)、家計管理(480円/月)、写真ストック(6000円/年)を利用しているが、ヨガをやめた。

 

解約理由 厳密には、サブスクをやめただけで、期間いっぱい利用するつもりである。やめたのは、1年の間には、挫折するか、新しいのに挑戦したくなるか、いずれにせよ見直しの機会がくるはずで、「ウッカリ更新」を避けるためである。


解約方法 アップルユーザーなら設定>AppleID>サブスクリプションから。案外これを知らず、漫然と定額料金を払う人もいるようなので、たまに点検することを勧めたい。

 

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ひとこと 同様の理由からピアノもやめておくかは迷うところだが、まだ全貌がつかめない。家計管理は便利だし、写真も安心して使えるので、これらは当面は使い続けると思う。不便になっては意味がないのだから。




番外編

今後確実にやろうと思っているのがNHKの解約である。テレビを見ないのに、テレビがあるだけで金をとられる、さながらヤクザのみかじめ料をお国が認めているというのが受信料制度なのであるが、悪法もまた法なり。「テレビがありません」と嘘をついたり、毎回居留守を使うのも気が引ける。適法に受信料を払わないためには、テレビをもたなければよい。

 

4Kモニター(チューナーレス)を購入する予定である。TVチューナーがないとはっきり言ってテレビと比べてお買い得感は減る(「ない」のに、むしろ高い)が、手切れ金だとおもって快く払うつもりだ。それにしても、テレビとは、最大の娯楽だった時代もあったというのに、今となっては番組の質はNHK,民法問わず劣化の一途、凋落ぶりのなんと甚だしいことか。技術だけが虚しく映すもののないもののために進化を続けている。そしてその受信料は2,170円/月。FireTVと、子供が小さい時だけディズニーチャンネルでも契約しとけば充分であろう。NKHはまさに不要なサブスクの本丸といえると思う。



終わりに

改めてこの数日で断捨離したものの多さとインパクトに驚いた。実に年間約8万2千円

決してこれは、無理して、不便になることを承知で切り詰めた結果などではない。いわば、少なくとも今の自分には不要のものを整理してみた結果なのである。

 

サブスクは確かに便利で人の生活を豊かにしてくれるものだが、一方で無意識の搾取を許すものだというのを痛感した次第である。サービスも定額なら、自己点検もまた定期に行う必要があるというのがサブスク時代の処世術なのであろう。

 

 実は車も重要な検討対象である。走行距離の多い田舎では所有の方が有利である場合が多いだろうが・・。

 

賃貸か持ち家かについての結論

 

買うか、借りるか。それが問題だ

 

 家は買うほうがいいのか、賃貸の方がいいのか。

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とりわけ子供を持つ社会人の多くの人にとっては避けては通れぬ問題であり、長年多くの議論を呼んでいる。

 

御多分に漏れず、というか、いささか普通の人よりは幾分遅いタイミングであるが、私もこの問題と向き合うことになり、この度自分なりの結論を導いたのでご紹介したいと思う。

 

賃貸派と持ち家派の対立

この問題をめぐる二つの対立する立場を従来の慣例に倣って「賃貸派」と「持ち家派」と呼ぶ。

 

主要な論点については多くのサイトで紹介されているので、およそこの文章にまでたどり着くような方であれば、だいたい頭に入っていることだろう。


おさらいに両者の立場をまとめると、それぞれがメリットと感じるであろう点は

「賃貸派」

  • 引っ越しがしやすい
  • 修繕費がかからない
  • 住宅ローンや固定資産税がかからない

「持ち家派」

  • 好きな家に住める
  • 資産になる
  • リフォームができる

一方、デメリットとしては

「賃貸派」

  • 物件の選択肢が少ない
  • リフォームができない
  • 一生家賃を払う

「持ち家派」

  • 引っ越しがしにくい
  • 自分で修繕しなければならない
  • 購入時の費用負担が大きい

 

ということになろうか。

 

もっとも、どんなに論点を挙げても答えが出てくるわけではない。

 

結局は自分のライフスタイルに合わせて考えるしかないですねということなのだが、それが、特にもこういう不確実な時代、とにかく多様性を是とする風潮などによって、一層難しい課題になるのである。

 

さらに、自分が散々調べた中では、いわゆる識者のこの問いに対する答えは、圧倒的に「賃貸派擁護」が多いように思われた。

 

理由として、特にも自分を悩ませたのが、「家は買った瞬間から資産価値が下がり続けるから、一生賃貸の方が損をしない」というものである。

 

わかりやすく言うと、5千万円の家を買った次の瞬間に、その家は4千万円の価値しかなくなる(額は極端な例えです)というわけで、住宅市場においては間違いなくそうであるとは思う。人の手に渡った瞬間に中古なのだから。

 

また、高齢者が今後どんどん死んでいくことになるのは間違いなく、「空き家が今後爆発的に増えるから、供給過多になる結果住宅の価値が下がる」という指摘も的を射ているようにも思われてくる。

 

こうなってくると、「賃貸派」と「持ち家派」の対立は、どうにも賃貸派の方に分があるように感じられてくる。

 

 考察

しかし、 結論から言って自分は持ち家派となった。

 

以下、上に述べたような賃貸優勢を超えてそこに至った考察を、いささか自己弁護の感もあるが、以下に記してみたい。

 

「賃貸のメリット」はメリットなのか

まず、自分はこれまで「どちらかと言えば賃貸派」であった。

サラリーマンの悲しい定め、引っ越しはつきものだ。

同業者にも「家を買ったら即単身赴任」というのがザラにいる。

引っ越しが気軽というのはなるほど魅力だ。

 

ローンを抱えないというのもよい。さらに、わが会社は単身赴任だろうがなんだろうが、家賃負担があれば住宅手当が出るいい会社だ。

 

修繕費や固定資産税とも無縁!いまさら家など買えるかと言いうわけである。

 

しかしである。

 

引っ越しが気軽と言っても、その手間は一緒である。しかも、独り身ならいざ知らず、家族を抱えて「引っ越しが気軽」もないものだ。

 

妻は仕事を、子供たちは学校を簡単には変えられない。これからは一家での引っ越しより単身赴任が最初の選択肢になるのが当たり前だ。

 

また、なるほどローンは抱えないに限る。

 

しかし手当があるとはいえ、家賃負担はローン並みにかかる。家族向けの物件となるとなおさらである。さらに、定年がいずれやってくるときに、収入も激減(下手すりゃゼロ)する中、定年後もその生活を維持できるだろうか?

しかもこの不確実な時代だからこその持ち家ということもある。実際にコロナで職を失った賃貸派が家賃を払えない地獄絵図はすでに現実のものとなっているのだ。

 

そう考えると、結局、定年後の「終の棲家のための準備」を、お気楽な賃貸生活と並行してやっていくということになるではないか。手当は結局それに消えるし、のみならず、不足するのである。

 

なお固定資産税、小さな話だが一応書いておくと、条件次第だが税控除でペイできるケースが多い。自分の場合はむしろプラスになるようである。

 

田舎における家の価値

 次に、以下は持ち家派のメリットを擁護するものとなるが、好きな家に住めるという点、資産になるという点について考察したい。

 

好きな家というのは、確かに住宅は世の中にあふれており、選び放題であるかに見える。しかし、田舎で家を探す、住むというのは、やはり「間取りと家賃が条件に合っていればOK」ということでは済まない

 

持ち家には望めるが、賃貸では決して望むことができないものがある。

 

庭や畑などの土地である。

 

多くの人にとっては重要でないかもしれないが、自分がここにこだわるのは、幸いにして田舎に住んでいるからには、自然とともに生きて土から食料を得るような暮らしを―完全でなくともーしたいし、子供に伝えたいと思ったからである。

 (こうした考えに最も影響を与えた一冊である)

 

それを実践するには、賃貸では絶対に無理なのである。

庭付き一軒家を運よく見つけたとして、「好きに耕作してください、返す時はそのままで結構」なんて物件は絶対にない。

 

土地を含め、資産としての側面も大きい。

 

先に家は買った瞬間から資産価値が下がるという視点を紹介したが、それは売る場合、貸す場合すなわち家で稼ごうとする場合の話だし、ローン年数が長いと「それほどの価値のないものに払うコストが見合わない」ということもあるかもしれないが、これに該当しなければ問題ではない。

 

さっさと払って住み続ければいいのである。

そうして、子供に引き継ぎ、子供がいらなければ、売って生活の足しにしてもらえばいい。それぐらいの気持ちなら、決して「損」はしない。価値は減ってもゼロやマイナスにはならないのだから。 

 

家とはなんだろう

結局、いろいろ書いてきたものの、最大の決め手は子供の存在と言えるだろうと思うので、最後にその点について書き残したいと思う。

 

どっちが得かという打算だけで考える話ではないのである。

 

家が子供たちの成長を見守り、子供たちが帰ってくる場所であるということ。

 

それが愛着のない仮の家でいいわけがないではないか。

 

こうしたある種おセンチめいたものは住宅メーカーの術中にはまっているような印象を与えるかもしれないし、事実自分もかつてはそのように考えたことがあった。

 

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しかし少しづつ大きくなっていく子供たちを見ていると、そして「人生折り返し」となった今、自分が生まれた家に対し抱くようになった感慨ーーー若かりし頃の生家に対するイメージというのは、コンプレックスを増幅させて過ごしたような思春期の記憶と相まってほとんどネガティブイメージしかなかったものだが、なぜかそれが急激に尊いものになってきたのだーーーそういったものを考えると、家はやっぱり特別なのではないだろうかと思うようになってきた。

 

子供たちが大人になったときに抱く家の記憶、そしてそこにある親の姿とはどんなものだろうか?そう考えると、ほとんど自分には選択肢はなかったというわけなのである。

 

 

         

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中高年のダイエット方法について(途中経過)

2022年1月追記 後に身をもって痛感しましたが本記事の内容は、誤った「ダイエット」です。決して真似をしてはいけません。他山の石としていただくため恥を忍んで残しておきます。

 

 

 


はじめに

先に、ダイエットを始めたいきさつや効果的なメソッドを見つけた話を書いた。

www.kome100.com

 そこで、紙幅の関係で触れなかったが重要なことが一つある。
言うまでもない、食事制限である。

本稿では、一応減量に成功しつつあるとみられる食事方法と、出来るだけ空腹感を感じずに済むおすすめ商品をご紹介したのち、今後取り組むべき課題も明らかになってきたので、併せて世に問いたいと思う。

なお、途中経過でありいまだ模索中だ。とはいえ、この方法で2か月で4kgの減量を実現したので、効果があることだけは確かであるので念のため。


ダイエットの基本

※基本のキ。ダイエットはカロリーの収支だということが分かっている人は読み飛ばしてください。

およそダイエットに興味がある諸兄ならば耳にタコ、釈迦に念仏であろうが、ダイエットはカロリーの収支だ。
運動しないで食ってたら、は言うに及ばず、消費する以上に食ってたら決して痩せないのである。

もう一度言う、消費する以上に食ってたら決して痩せないのである。

この明確な事実!しかしそれを直視できない人の多さは、そのままダイエット産業の隆盛につながっているかの如くである。

つまり、それだけそれは、人の欲求に対する弱さゆえに、簡単にして難しいものなのだということであるが。

話を戻すと、ダイエットはカロリーの収支。

「消費カロリー」よりも「摂取カロリー」が多ければ、余分に摂取したカロリーは脂肪として体内に蓄えられるから太る。
痩せるためには、消費カロリー>摂取カロリーの状態にしなければならない。

だから、自分が一日に必要なカロリーを把握し、それ以上に摂取しない(+運動で消費する)ということに尽きる。

自分に必要なカロリーはいろいろなサイトで計算できる。
https://joyfit.jp/aojoy/health_column/post03/

参考までに自分の場合、1日に必要なカロリーは2500キロカロリー程度である。
これは、年齢と普段の運動量に左右されるが、「人生折り返し」の年齢に加え、仕事柄運動量は低いので、そんなに低いのかというレベルであった。思えば

「体重の増加がやばい」


と感じていたころは、夜食こそしないが、朝昼晩とがっつり食べて、よく菓子パンを食べていた。

20代で運動していれば消費できるレベルだが、自分では明らかにオーバーカロリー。太るのは必然というものだ。

だから、まずは1日に必要なカロリーを把握すること、

そして、「食べ過ぎない」と「運動する」の合わせ技で、消費カロリー>摂取カロリー状態を習慣づけるということなのだ。


痩せる食事の実践例

まず、紆余曲折を経て、今自分が日常的にやっているのが以下のとおり。

 

朝 家で、普通に、一般的なごはん、みそ汁、納豆、卵といった朝食を、普通に食べる。メニューはこだわらず、出されたものを黙って食べる。


昼 会社で、クリーム玄米ブランを食べる。

 

夜 家で、スープ春雨を食べる。

 

朝で多めの900キロカロリー、昼と夜の合計で驚異の350キロカロリーである。
加えて、ヨガエクササイズで150キロカロリーは消費している。

そら痩せるわ。

ところで、空腹との闘いは辛い。もっとも、のちに述べるようにそれは、最初のうちだけであり、すぐに慣れた。
この戦いに勝つ助けとなるのが以下のような食事であるので、参考までに書いておきたい。

  1. 噛み応えがあるもの やはり「食ってる」感じがするし、時間がかかるので満腹感‥とまではいかないが食べた実感が得られやすい。おすすめはクリーム玄米ブラン。味のバリエーションは豊富だが、私はブルーベリーとクリームチーズと塩バターのローテ。それ以外は飽きる。

     

  2. 辛いもの 辛い食材は食欲を刺激するという説もあるが、それはおそらく、適度に辛い場合の話である。このタイヌードルは、日本人の事情などお構いなしの辛さで、食えるものなら食ってみろと言わんばかり。しかし春雨の量もそこそこあり、これまた空腹感を感じない。もちろん、めちゃくちゃ辛い中にも癖になる後引くうまさがあるという印象である。どちらもうまいが私はチキンの方は辛くて完食できない。とはいえ、「食べた感じがするローカロリー食品でおいしいやつを1つだけあげよ」と言われたら、自分はこれを推す。

     

     

  3. 安いもの 食事を減らしているのに、「置き換えダイエット」なる高額商品を買ってエンゲル係数を上げるがごとき愚は避けたいものである。コスパの良いものを選ぶことによって、「痩せるしお財布にも優しい」というのは地味にモチベーションアップにつながっている。逆の「太って無駄金を使う」もまた真である。

 

今後の課題

 最初こそ辛かったが、空腹との戦いはせいぜい1週間である。

 そこを過ぎれば、胃が小さくなる感覚がある。かつて食べていたものが入らず、また入れようという気にもならないのである。

 

 今の課題はそんなところにあるのではない。

 

 体重の減少が、どうも脂肪から先ではなく筋肉から減っている気がするのだ。

 よくCM等で腹の出た人が痩せたら腹筋が割れている画を見るが、当たり前だが嘘である。感覚的には、腹回りは思ったより落ちないが足が細くなっていくような嫌な感じだ。これも、中高年のゆえであろうか。

 

 結論から言うと、先に述べた食事は、体重を無理なく減らすのには大いに貢献したが、身体にとって決して好ましいとは言えず、今後は筋肉で体重を増加させなければならないという危機感を覚えているということだ。

 

  そこで今は、プロテインを朝食前と就寝前に摂取しつつ、ヨガエクササイズに筋トレ要素の多いものをチョイスするようにして、この課題に向き合っている。

 いささか迷走の感もあるが、この結果についてはまたレポートすることにしたい。