サブスクからの卒業
今週のお題「〇〇からの卒業」
はじめに
大きな買い物をした話は前回述べた。
今回は、そうした転機に際して、定期的に(時に知らないうちに)料金を支払っている、いわゆるサブスク系の整理をしたので、書き留めておこうと思う。以下、今回解約したサービスの数々を、その理由や解約方法とともに紹介していくので、しばしのおつきあいを願いたい。
なお文中の料金の中には、サービスに応じて個人差のあるものが含まれる。あくまで自分の場合である。
またサービスに関する評価についても、現時点での個人の見解に基づくものであるのでお断りしておく。
卒業したもろもろ
ネスレ定期便(6,000円/3か月)
概要 コーヒーのサブスクである。もともとマイルを貯めるために始めた。というのも、ネスレ定期便は、「ネスレ案件」という言葉があるほど陸マイラー界隈ではお得なサービスとして知られているのである。
解約理由 コーヒーはたまに飲むが、カートリッジはその辺でも買える。貯めるより必要な時に買えばよい。
解約方法 電話で解約するのが唯一の方法で、かつ一度では済まない。電話によりまず解約申込を登録し、後日折り返しの電話を待つことになるのだ。
ひとこと サイトから解約できないうえ、サイトも解約の案内のみならず、肝心のサービスの内容そのものも非常に分かりにくい。今時珍しいユーザーアンフレンドリーなサービスである。なおコーヒーは普通に旨いし、コーヒーメーカーがただで手に入るので、家電量販店で買うよりは、始めはこのサービスを利用するのを進める。
SPGアメックス(31,400円/年)
概要 アメリカンエキスプレスカードのいわゆるゴールドカードである。年会費は高いが、年会費以上の特典が受けられるというので、アメックスカードでは一番人気だそうである。中でも高級ホテルの無料宿泊特典というのがあり、条件によってはこれだけで年会費の元をとることができる。私も、「年に一回くらい旅行するだろう」という気持ちで入会した。
解約理由 一番はやはりコロナ。「年に一回くらいは」の旅行もままならないのは周知のとおり。それだけでなく、「条件によっては」元をとれるというのがミソで、要はホテルの宿泊料金は季節により変動するので、高いときに泊まれば得をし、安いときに泊まれば損をする(元をとれない)わけだが、田舎ゆえに利用できるホテルの選択肢は狭く、かつそれらが年会費以上の料金の時に都合よく泊まれるということは、調べた限りなかったのである。
要するに、元を取れないのだ。ホテルの無料宿泊が魅力だという方は注意したほうがいい。もっとも、余裕で元をとれる人もいるだろうから、そうした方にはおすすめだ。
解約方法 カード裏面の電話番号に連絡すればOK。
ひとこと オペレーターとのやり取りで、同様の人間はおそらく多いのだろうというのを感じた(エビデンスはない)。「今はポイントを貯める時期ではありますが・・」とのコメントも寂しげであった。
医療保険(約3,000円/月)
概要 アメックスカードの利用者向けに勧誘された医療保険であった。補償内容はよく知らない(解約した以上調べる気にもなれないのでご容赦を)。カード入会後ほどなくして電話で勧誘があり、加入した。
解約方法 カード解約とともに、自動で契約が終了する。
ひとこと もともと主保険におまけしたものだったのでなんということはないが、ETCカードもアメックスで、これも解約になったので、別に調達しなければならないのは億劫である。カードの解約時に注意したいことの一つである。
Kindle Unlimited(980円/月)
概要 Amazonの本読み放題サービス。たまたま読みたい本が「登録すれば無料で読める本」だったので、読んだら解約するつもりで登録し、案の定そのままになっていた。
解約方法 Amazonのアカウントページから解約
ひとこと Amazonといえばサブスクの罠をあちこちに仕掛けることで有名である。気が付いたらAmazonプライム会員、気が付いたらAmazon musicも有料のunlimitedになっていた、など。
Amazonのアカウントサービス>注文履歴をチェックしてようやく罠にはまっていたことを発見することがある。
今回も、先に述べた通りの経緯で契約したのだが、結果として「無料で読める本」を、980円で買ったに過ぎない結果となったのである。なお、Kindle端末自体は文句なしにいいものであり、「読み放題」には気をつけるべきだということなので念のため。
kindlepaperwhiteの真価は、実は「文字サイズが選べる」ということだと思う。なにしろ中高年、文庫本の文字が見えにくく、眼鏡をとってくるのが億劫で、結果本から遠ざかるということがあるのだが、これならその心配は無用だ。
自動車保険(△2,000円/月)
概要 これは、意識して行ったものではないが、ディーラーに車検を出したらお得な見直しを指摘され、そうした次第である。例えば、新車時は車両保険に入るが、車両保険は高額なので、年数を経たのちに車両保険は外すという人は多いと思うが、今回はそういう「見直し」ではない。何のことはない、同じ補償内容で、会社の組合を通じて契約さえすれば安くなるというからくりがあったのである。なんと月額2千円も下がった。
解約方法 ディーラーがやってくれた。なおそれまでの保険は解約することになるので、前の担当から諸連絡の電話が入るのが若干鬱陶しい。
ひとこと 家や車は個人の話と思いがちだが、会社の福利厚生もチェックしないと損をする、また保険は付き合いで入るとこれまた損をする場合があるというのが教訓である。
有料アプリ(3,800円/年)
概要 自分の場合、ヨガ(3800円/年)、ピアノ(9800円/年)、家計管理(480円/月)、写真ストック(6000円/年)を利用しているが、ヨガをやめた。
解約理由 厳密には、サブスクをやめただけで、期間いっぱい利用するつもりである。やめたのは、1年の間には、挫折するか、新しいのに挑戦したくなるか、いずれにせよ見直しの機会がくるはずで、「ウッカリ更新」を避けるためである。
解約方法 アップルユーザーなら設定>AppleID>サブスクリプションから。案外これを知らず、漫然と定額料金を払う人もいるようなので、たまに点検することを勧めたい。
ひとこと 同様の理由からピアノもやめておくかは迷うところだが、まだ全貌がつかめない。家計管理は便利だし、写真も安心して使えるので、これらは当面は使い続けると思う。不便になっては意味がないのだから。
番外編
今後確実にやろうと思っているのがNHKの解約である。テレビを見ないのに、テレビがあるだけで金をとられる、さながらヤクザのみかじめ料をお国が認めているというのが受信料制度なのであるが、悪法もまた法なり。「テレビがありません」と嘘をついたり、毎回居留守を使うのも気が引ける。適法に受信料を払わないためには、テレビをもたなければよい。
4Kモニター(チューナーレス)を購入する予定である。TVチューナーがないとはっきり言ってテレビと比べてお買い得感は減る(「ない」のに、むしろ高い)が、手切れ金だとおもって快く払うつもりだ。それにしても、テレビとは、最大の娯楽だった時代もあったというのに、今となっては番組の質はNHK,民法問わず劣化の一途、凋落ぶりのなんと甚だしいことか。技術だけが虚しく映すもののないもののために進化を続けている。そしてその受信料は2,170円/月。FireTVと、子供が小さい時だけディズニーチャンネルでも契約しとけば充分であろう。NKHはまさに不要なサブスクの本丸といえると思う。
終わりに
改めてこの数日で断捨離したものの多さとインパクトに驚いた。実に年間約8万2千円。
決してこれは、無理して、不便になることを承知で切り詰めた結果などではない。いわば、少なくとも今の自分には不要のものを整理してみた結果なのである。
サブスクは確かに便利で人の生活を豊かにしてくれるものだが、一方で無意識の搾取を許すものだというのを痛感した次第である。サービスも定額なら、自己点検もまた定期に行う必要があるというのがサブスク時代の処世術なのであろう。
実は車も重要な検討対象である。走行距離の多い田舎では所有の方が有利である場合が多いだろうが・・。