野菜を作り始めた
家を買ったら野菜を作ろうと思っていた。
最終的に、その一歩を踏み出すことができ、実際この春から夏は家具をそろえたり家電をそろえたりということよりも畑づくりに精を出してきた。
この顛末について、北国の短い夏が終わろうというタイミングで記しておこうと思う。
自分にとっては備忘になるし、縁あってこの駄文を見る方には、ここにたどり着いた動機に照らせば多少の参考になるものなのかもしれないと思うからである。
野菜づくりの我がバイブルについて
何故野菜を作ろうと思ったのかというと、直接的にはこの本の影響が大きい。
詳細に述べるのは別の場に譲るとして、要するに自分で食料を(少しであっても)得られることは安心を買うことに等しいということである。
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金がなくなっても育てればいいという安心
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どこの国の誰が作ったかもわからないものと違って自分で作ったものという安心
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子供に与え、教えられるという安心
と、いろいろな安心があると感じている。
もう1冊、参考にした本がある。
こちらはもう、参考というか、ほとんどマニュアルである。
まったくの素人でも、ほんの少しの土地さえあれば、ここに書いてる通りにやることでおおむねうまくいくということを身をもって体験した。
以下、この本に従ってやってきたことについてまとめたい。
なお、この本はタイトルから察せられるように、自然農法という、ある意味特殊な方法のマニュアルであるので、普通の家庭菜園の参考にはならないと思われるので付け加えておく。
これも別の機会に譲るが、農薬も肥料も使わない、水も与えない、耕すのは初めの1回きり、雑草も抜かないというやり方だ。
最大のメリットは楽で安心な野菜が得られること、デメリットは農薬を使わないので虫に食われる、雑草が見栄えが悪い、収穫量が落ちる(安定しない)などと言われている。
畑づくりについて
今にして思えばバカな話だが土があれば野菜ができると思っていた。
いや、出来るのだが、ひと手間をかけないとできない。
まして、住宅地の土地というのは栄養分がなく、掘れば石やらがれきやらがエンドレスに出てくるなどはザラである。
自分の場合はがれきこそ出てこないが超がつく粘土質であった。
荒野感
畑をやっていたような土地とか、すでに草が生えているような土地なら手間もそれほどでもないのだが、自分は山の土を地道に運んだ。
粘土に栄養分を混ぜても所詮は粘土で使い物にならないので、畑の基本素材をよそから持ってくることにしたのである(客土というやつ)。
量も量なので、ホームセンターで買っていたらバカにならないというのも大きい。田舎育ちというのはこういうときに役に立つ。
かくして、必要だと書いてあるものを以下のとおり調達した。
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黒土(畑の基本素材)→自分の田舎から調達(タダ)
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完熟たい肥→農家の人が無人販売で格安で売っているのを調達
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もみ殻燻炭→産直で格安で売っているのを調達
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米ぬか→コイン精米所から調達(タダ)
これらを混ぜて、本のタイトルのとおり1㎡の正方形の畝を作り、2週間おいて(微生物の働きで土が立ち上がるのを待つ期間)から種やら苗やらを植えるのである。
一番大変なのは黒土の運搬である。わずか1㎡の畝を作るのに、黒土の運搬からやると1日かかるが、別にいつまでかかってもよし、いつかは終わるだろうと言い聞かせて少しづつやっている。この作業は来年以降も続くであろう。
野菜作りについて
ようやく野菜だが、どんな野菜を、どういう組み合わせで作ればよいかもすべて上記の例の本に書いてある。
組み合わせというのは、コンパニオンプランツというが、お互いの成長を助け、害虫をよけあったりする相性の良い植物のペアのことをいう。
自然農法は、こうした植物の本来の力を利用するというのも大きな特徴である。
以下、植えたものとその成果を記す。
(1)トマト、バジル、イタリアンパセリ、落花生
※これらは、マニュアルに従い、すべて同じ区画に植えたもの。つまり、この組み合わせは良いということである。
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トマト 1/3ほど虫に食われた感。また形がいびつであるが、子供たちに一から作った野菜をその場で食べさせることができたのは何よりの収穫であった。味は格別であった。
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バジル 虫にも食われず、切っても切っても増える。同じ時期からベランダで育てたものは伸びないから、太陽と土の力を感じる。
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イタリアンパセリ バジル同様成績がよい。茂る割に使い道があまりないのが玉に瑕である。
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落花生 発芽すらしなかった。そういうこともあるのだというのも学びである。
見栄えは悪いがほっといても育った
(2)枝豆、ニンジン
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枝豆 種から育て、間引いて最終的に12株を残した。すべてビールのつまみとして美味しくいただけるレベルのものができた。ほかの植物とも相性がよいものがあり、来年度はもっと数を増やしてもよさそうだ。もっとも簡単だったように思われるので、おすすめ。
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ニンジン 収穫はまだ先のよう(10月以降)だが、葉っぱの調子からは順調に見える。
(3)ラディッシュ、ルッコラ
これらは、マニュアルには載っていないが、種が余っていたので適当に巻いたら育ってくれたのである。
組み合わせもどうなのかは知らない。使い勝手の良い野菜で、丈夫であることも分かったので引き続き作っていこうと思う。
しかしベランダ菜園なら水切れで枯れるというのはあるが、ほっといても育つのだからやはり庭は良い。
夏野菜のシーズンは終わりつつあるので、今後は秋冬野菜を植えていくことになる。
ここでも、(1)の後にはレタスやキャベツがいいとか、(2)の後にはホウレンソウやゴボウがいいとか、同時期の組み合わせと、一方が終わった後の組み合わせがあるという。
これにより、野菜の本来の力を利用しながら、連作障害も抑えつつ楽して野菜を作り続けられるというのだから最高だ。
小括
今年は初年度で勝手もわからず、しかも短い夏とはいえ暑すぎて作業不可能な日もあるなど、思うように進められなかったし、もしかしたらそんなに甘いものではなく全て枯死あるいは虫食いなど、収穫は見込めないのではという不安もあったことから考えると、上々の成果であった。
やはり太陽と土の力は偉大だ。
それと、相性の良い野菜というものがある、野菜の力というものがあるということを実感することが、わずかであるができたように思う。
何より、2、3個のトマトではあっても、小さい子供に、庭で直にもいで、その場で丸かじりするという経験をさせることができたのは非常に充実感がある。
また、虫がいても、それらは意味があって存在することや、悪い虫はカマキリが食べてくれることなどを実物を見ながら教えることができたのも親としてはうれしいものだった。
野菜作りには安心だけでなく多くの得るものがありそうだ。
賃貸か持ち家かについての結論
買うか、借りるか。それが問題だ
家は買うほうがいいのか、賃貸の方がいいのか。
とりわけ子供を持つ社会人の多くの人にとっては避けては通れぬ問題であり、長年多くの議論を呼んでいる。
御多分に漏れず、というか、いささか普通の人よりは幾分遅いタイミングであるが、私もこの問題と向き合うことになり、この度自分なりの結論を導いたのでご紹介したいと思う。
賃貸派と持ち家派の対立
この問題をめぐる二つの対立する立場を従来の慣例に倣って「賃貸派」と「持ち家派」と呼ぶ。
主要な論点については多くのサイトで紹介されているので、およそこの文章にまでたどり着くような方であれば、だいたい頭に入っていることだろう。
おさらいに両者の立場をまとめると、それぞれがメリットと感じるであろう点は
「賃貸派」
- 引っ越しがしやすい
- 修繕費がかからない
- 住宅ローンや固定資産税がかからない
「持ち家派」
- 好きな家に住める
- 資産になる
- リフォームができる
一方、デメリットとしては
「賃貸派」
- 物件の選択肢が少ない
- リフォームができない
- 一生家賃を払う
「持ち家派」
- 引っ越しがしにくい
- 自分で修繕しなければならない
- 購入時の費用負担が大きい
ということになろうか。
もっとも、どんなに論点を挙げても答えが出てくるわけではない。
結局は自分のライフスタイルに合わせて考えるしかないですねということなのだが、それが、特にもこういう不確実な時代、とにかく多様性を是とする風潮などによって、一層難しい課題になるのである。
さらに、自分が散々調べた中では、いわゆる識者のこの問いに対する答えは、圧倒的に「賃貸派擁護」が多いように思われた。
理由として、特にも自分を悩ませたのが、「家は買った瞬間から資産価値が下がり続けるから、一生賃貸の方が損をしない」というものである。
わかりやすく言うと、5千万円の家を買った次の瞬間に、その家は4千万円の価値しかなくなる(額は極端な例えです)というわけで、住宅市場においては間違いなくそうであるとは思う。人の手に渡った瞬間に中古なのだから。
また、高齢者が今後どんどん死んでいくことになるのは間違いなく、「空き家が今後爆発的に増えるから、供給過多になる結果住宅の価値が下がる」という指摘も的を射ているようにも思われてくる。
こうなってくると、「賃貸派」と「持ち家派」の対立は、どうにも賃貸派の方に分があるように感じられてくる。
考察
しかし、 結論から言って自分は持ち家派となった。
以下、上に述べたような賃貸優勢を超えてそこに至った考察を、いささか自己弁護の感もあるが、以下に記してみたい。
「賃貸のメリット」はメリットなのか
まず、自分はこれまで「どちらかと言えば賃貸派」であった。
サラリーマンの悲しい定め、引っ越しはつきものだ。
同業者にも「家を買ったら即単身赴任」というのがザラにいる。
引っ越しが気軽というのはなるほど魅力だ。
ローンを抱えないというのもよい。さらに、わが会社は単身赴任だろうがなんだろうが、家賃負担があれば住宅手当が出るいい会社だ。
修繕費や固定資産税とも無縁!いまさら家など買えるかと言いうわけである。
しかしである。
引っ越しが気軽と言っても、その手間は一緒である。しかも、独り身ならいざ知らず、家族を抱えて「引っ越しが気軽」もないものだ。
妻は仕事を、子供たちは学校を簡単には変えられない。これからは一家での引っ越しより単身赴任が最初の選択肢になるのが当たり前だ。
また、なるほどローンは抱えないに限る。
しかし手当があるとはいえ、家賃負担はローン並みにかかる。家族向けの物件となるとなおさらである。さらに、定年がいずれやってくるときに、収入も激減(下手すりゃゼロ)する中、定年後もその生活を維持できるだろうか?
しかもこの不確実な時代だからこその持ち家ということもある。実際にコロナで職を失った賃貸派が家賃を払えない地獄絵図はすでに現実のものとなっているのだ。
そう考えると、結局、定年後の「終の棲家のための準備」を、お気楽な賃貸生活と並行してやっていくということになるではないか。手当は結局それに消えるし、のみならず、不足するのである。
なお固定資産税、小さな話だが一応書いておくと、条件次第だが税控除でペイできるケースが多い。自分の場合はむしろプラスになるようである。
田舎における家の価値
次に、以下は持ち家派のメリットを擁護するものとなるが、好きな家に住めるという点、資産になるという点について考察したい。
好きな家というのは、確かに住宅は世の中にあふれており、選び放題であるかに見える。しかし、田舎で家を探す、住むというのは、やはり「間取りと家賃が条件に合っていればOK」ということでは済まない。
持ち家には望めるが、賃貸では決して望むことができないものがある。
庭や畑などの土地である。
多くの人にとっては重要でないかもしれないが、自分がここにこだわるのは、幸いにして田舎に住んでいるからには、自然とともに生きて土から食料を得るような暮らしを―完全でなくともーしたいし、子供に伝えたいと思ったからである。
(こうした考えに最も影響を与えた一冊である)
それを実践するには、賃貸では絶対に無理なのである。
庭付き一軒家を運よく見つけたとして、「好きに耕作してください、返す時はそのままで結構」なんて物件は絶対にない。
土地を含め、資産としての側面も大きい。
先に家は買った瞬間から資産価値が下がるという視点を紹介したが、それは売る場合、貸す場合すなわち家で稼ごうとする場合の話だし、ローン年数が長いと「それほどの価値のないものに払うコストが見合わない」ということもあるかもしれないが、これに該当しなければ問題ではない。
さっさと払って住み続ければいいのである。
そうして、子供に引き継ぎ、子供がいらなければ、売って生活の足しにしてもらえばいい。それぐらいの気持ちなら、決して「損」はしない。価値は減ってもゼロやマイナスにはならないのだから。
家とはなんだろう
結局、いろいろ書いてきたものの、最大の決め手は子供の存在と言えるだろうと思うので、最後にその点について書き残したいと思う。
どっちが得かという打算だけで考える話ではないのである。
家が子供たちの成長を見守り、子供たちが帰ってくる場所であるということ。
それが愛着のない仮の家でいいわけがないではないか。
こうしたある種おセンチめいたものは住宅メーカーの術中にはまっているような印象を与えるかもしれないし、事実自分もかつてはそのように考えたことがあった。
しかし少しづつ大きくなっていく子供たちを見ていると、そして「人生折り返し」となった今、自分が生まれた家に対し抱くようになった感慨ーーー若かりし頃の生家に対するイメージというのは、コンプレックスを増幅させて過ごしたような思春期の記憶と相まってほとんどネガティブイメージしかなかったものだが、なぜかそれが急激に尊いものになってきたのだーーーそういったものを考えると、家はやっぱり特別なのではないだろうかと思うようになってきた。
子供たちが大人になったときに抱く家の記憶、そしてそこにある親の姿とはどんなものだろうか?そう考えると、ほとんど自分には選択肢はなかったというわけなのである。
もしもピアノが弾けたなら
と、不器用な男の切ない恋心を歌ったのは西田敏行であったが、
今回は、「だったら練習すればいいではないか」という心境になったという話である。
はじめに
冒頭の西田敏行の曲の歌詞は以下のようである。
もしもピアノが弾けたなら
思いのすべてを歌にして
君に伝えることだろう
雨が降る日は雨のよに
風吹く夜には風のよに
晴れた朝には晴れやかに
だけど僕にはピアノがない
君に聴かせる腕もない
心はいつでも半開き
伝える言葉が残される
アアアーアア
............残される
1981年の作品ということだからリアルタイムではないのだが、自分にとってなんとなくピアノと言ったら思い出す曲であることに気づく。同時に歌詞の印象からであろうか、ピアノというのは誰もが弾けるものではないのだという先入観は、思えばこれから来ているのではなかっただろうかと思ったりする。
今に至るまで、ピアノへのかすかな憧れと、それでいて住む世界が違うものといったある種の縁遠さを感じながら年を重ねてきたのであるが、思いがけずそれが身近なものとなり、今更新しい趣味の扉を開ける羽目になったので、本日はその顛末を記そうと思う。
きっかけ
きっかけは、意外なことでも何でもないのだが、保育園に通う愛娘がピアノを弾きたいと言い出したことである。
タイミングよくクリスマスという後押しがあり、間もなく我が家に保育園児にはやや贅沢なキーボードがやってきた。
そしてそれは、多少予測できたことだが、今のところ娘の興味は引いていないようである・・・
しかし、当然話はそこでは終わらない。
娘のためのキーボードだが、いじってみるとなかなか面白い。バンドの真似事をしていた自分にはコードの知識だけはあるので、ギターを引っ張り出すのは億劫だが、そこにあるものを鳴らす分には気楽だ。そうして、コード弾きだけじゃなく、メロディも奏でたいという欲求が出てきた。
もう一つ。娘がピアノを弾くというのは男親にとっての憧れだ。
今は興味を示さなくとも、いつかその時が来た時に、自分が教えられるレベルになっていたら、その夢に一歩近づくことができるのではないか。また親の株も爆上げというものである。
それなら、基礎から勉強しておくのが得策だというわけである。
最悪でも、自分が弾ければこの高価なおもちゃが無駄になることもない・・。
そうした経緯から、ピアノは私の新しい趣味となった。
ピアノと書いたのは、キーボードを買い与えた娘のために、自分は電子ピアノを買う羽目になったからであり、間違いではない。
私は単身赴任をしているので、家のキーボードは使えない(逆に単身赴任先の住まいでコソ練ができる)。このため、どうしても練習用の「鍵盤」は必要だった。ただせいぜい安いキーボード、なんなら鍵盤だけあればよかろうと、最初は思っていた。
ところがそうはヨドバシカメラの問屋が卸さなかったのである。
大人(初心者)のピアノ選び
選定基準
まず、全くの初心者で、漠然と「ピアノ」に興味がある、少し前の自分と同程度のレベルの諸兄を頭に思い浮かべつつ書くと、キーボードとピアノは別物だということをまず指摘しなければならない。
黒と白の鍵盤が並んでいるものがみなピアノなわけではないのだ。
細かいことは省くが、ピアノをやりたい、やらせたいなら、ピアノを買わないといけないのだ。省きすぎると伝わらないので大事な点を一つだけ書くと、鍵盤を押した感じと音の出方が両者は全然違うから、キーボードが弾けてもピアノが弾けるようになるとは限らない。少なくとも苦労する。
そうはいっても初心者だ。ピアノというのは高価なので、本物のピアノ(電気コードでつながっていないやつ)をいきなり買うわけにはいかない。
こうした点を総合考慮すると、選ぶべきは電子ピアノ、そしてわたくしと同じような大人かつ初心者が選ぶべきモデルというのは、調べに調べた結果、2つしかないことが分かった。
ところで、コロナ禍でピアノの売り上げが伸びているという。「おうち時間」なるものが増え、人々が手に入れた自由時間を生かすべく新たな趣味を探しているのだというが、本当だろうか。
ともあれ、初心者の私がこれから書き記そうとする「初心者向けピアノの選び方」など誰が見るかということだが、おそらく同じ悩みをもち逡巡する人々が世の中に増えている可能性はあるということだから、参考になる人もいるであろうということで意を強くしたいと思う。
私の選んだ基準(初心者だということを考慮しつつ、おそらく、いくら初心者でも妥協しないほうがいい基準)は以下のとおりである。
- 高額でない
本物は論外として、必然的に「電子ピアノ」と呼ばれるものをチョイスすることになるが、その中でも、できる限り安いほうが分相応というものである。
万が一挫折した時のダメージを最小限にとどめる必要もある。
- ピアノである
最も重視したのが、鍵盤の感じがピアノと同じであること。ピアノは、鍵盤をたたくと、連動したハンマーが弦を打って音を出す。だから、叩いていないときは音が出ない。一方キーボードは鍵盤を「押した」ときに音を出す。おのずと鍵盤のタッチの仕方が代わってくる。これが別物たる所以であるので、「自分はピアノではなくキーボードをやるのだ」という奇特な人は別として、この「打鍵感」が最も大事だと思う。
また、「ピアノであること」は他にもいろいろあり、初心者が語るべきかどうか迷うことろにあるのが本物と同じ「88鍵」を揃えるものであること、というのがあるので一応入れておく。中には少ないものがありサイズ(横幅)が抑えられて魅力的だが、弾けない曲が出てくるという。
- できるだけ小さいものである
これは特に自分の事情だが、部屋が狭くなるのは困る。よって、既存のテーブルに置けるタイプのものにこだわった。
もちろん、鍵盤が小さくなっては練習にならない、ということは、奥行きと高さに関する問題だということになる。
なお、テーブルにおけるタイプでも、別売りで専用台を買うことはできるので、必要なら買えばいい。
候補は2モデルしかない
大人と言わずとも「初心者が最初に買うべきピアノは何か」というのは昔からあるテーマのようで、ネット上には多くの情報があふれている。しかし、それらを総合すれば、今日ではおおむね以下の2モデルに集約されるようである。
価格コムの人気順でも1,2を争う両者であることもそれを裏付けている。
身もふたもないが、このうちどちらを選ぶのかというのは、結局は好みなのである。
CASIO Privia PX-S1000
まずはカシオ。スイッチの類もタッチ式であるなど無駄がなくとにかくスタイリッシュである。発売時期も次のヤマハに比べると新しい。
カシオ(CASIO) Privia PX-S1000BK(ブラック) 88鍵盤 電子ピアノ デザイン性と高いピアノ性能で人気 Bluetoothスピーカーとして使用可能
- 発売日: 2019/02/15
- メディア: エレクトロニクス
この先生はCASIO推しである
YAMAHA P-125
もう一つの雄、YAMAHA。私はこちらを選んだ。
条件的にはCASIOの方がよいのだが(特にサイズの面で)、結局は好みの問題、なんとなく古臭い感じがよさげに見えたのである。
あとは、全くの偏見であろうが、Casioと言ったら計算機、楽器感のするヤマハの方がいいと思ったのである。クソみたいな理由ですみません。
これからピアノを始めたい人におすすめの電子ピアノ YAMAHA P125
この先生はヤマハ推しである。ピアニストの評価も真っ二つ、くどいようだが要は好みなのだ。
なお両モデルとも6万円前後である。
無知だった自分は意外に高いという印象を正直受けたが、今では「およそピアノを名乗るためには最低ライン」と理解している。
最低ラインと言っても、もちろんなんの不満もないし、チープな感じもない。
(品質に関してのインプレッションはできた身分じゃないので後に譲りたい。)
大人(初心者)のピアノ練習法
独学ということについて
さて、かくして狭いわが単身赴任先の部屋に密かに(娘には内緒にしている)長尺物がやってきたわけであるが、以下その練習方法について記そうと思う。
初心者がはなはだ僭越だが、「変な癖をつけないこと」は大事で、初心者であるうちにそこに気づいたことは意味があると思うので、主にその点をシェアしたい。
すなわち、先に述べたように私はバンドの真似事をやっていたこともありコードの知識がある。ギターに比べ、ピアノのコードは比較的覚えやすいし、指も痛くならない。
コードとは和音(ドミソとか)であるが、初めのころ親指と人差し指と中指だけで鍵盤を叩いていた。3本で抑えられないコードがまれに出てきたら小指のお出ましを願うといった具合である。
少しピアノをやり始めると、ほんの少しの期間このやり方をしただけなのに、変な癖がつき、矯正が大変なのである(もちろん、矯正しないと上達の妨げになる)。
だから、独学でやるというのはできれば避けたほうがいいと思う。
可能であれば私も習ってみたいものだと思うが、さすがにそれは時間とお金が許さない。
だいたい、ど田舎なのでそんな場はない。
(オンラインは魅力的だ)
ピアノ練習アプリという救世主
(オマケ)あると便利グッズ
ヘッドホン
こだわり始めるとキリがないヘッドホン。変換プラグ(太い穴用)が付いてればとりあえず音楽用ってことで。
ちなみに上のYAMAHAは、ヘッドホンジャックが2個あり、連弾が可能だ。使わんけど。
カメラアダプタ&変換ケーブル
セットで揃える。変換ケーブルから出力したものをカメラアダプタを介してiPhoneに繋ぐ。
これにより、アプリでの「正しく演奏できているか」のチェックの精度が上がる。
これがないと、チェックはピアノの生音をiPhoneのマイクで拾うことになるので、ある程度の音量をキープする必要がある。
これでは夜中の練習は厳しい。
上の3点セットで、いつでも気兼ねなく快適に練習し放題。
おわりに
習い事、新しい趣味、とりわけ楽器というのは、「始めるなら早い方がいいもの」の代表として語られがちだ。指が固く覚えが悪い大人が…というわけだ。
まして、「昔取った杵柄」ですらない、完全に初めて触れるものなら尚更というもの。
しかし、今回の経験は、時代は変わって、これらのハードルは劇的に下がったのだということを痛感させるものとなった。
ピアノがこれだけ安くコンパクトになり、オンライン講座からアプリまで用意されているのだから。
ジュニアNISAで子供の教育資金を作ることにした理由と実践について
(この記事は2019/3/9に作成しました)
こんにちは。
ご覧いただいている皆様の中には子育て真っ最中という方もいらっしゃると思いますが、お子様の将来への備え…どうしてますか?
「人生折り返しの子育て世代」こと私、なにしろ未就学児が2人です。人生折り返しなのにです。
私は、このほど子供たちのための証券口座を作り、教育資金を作るための積立投資信託を開始しました。
そこで今回は、私が積立投資信託に至った理由と、具体的な方法(証券会社や商品選び)などをご紹介したいと思います。
主に次のような方向けに、参考になればと思っています。
- 子供が小さい
- 大学まで行かせたい
- 貯めるのはゼロからスタートだ
ではどうぞ!
なぜ積立投資信託を選んだか
結論から言うと、リスクとリターンのバランスが最適と言うことになります。
私の目標は、大学進学のための費用を子供1人あたり500万円を18歳までに用意すること。
ご興味のある方は前回記事をご覧ください。
銀行では増えない
この目標に対して、銀行の積み立てを利用すると、
500万円×2人÷18年÷12ヶ月=4.7万円
ですから毎月4.7万円の積み立てが必要です。
まあ幸い先は長いので無謀な額とまでは言えませんが、最大の問題は、銀行に預けたところで利息はほぼゼロなので、1円も増えないということです。
これは、「そんなご時世だから仕方ない」という単純な話ではなく、将来モノの値段が上がった時には、お金が増えないということは実質的にお金が減っているということを意味します。
テーマが教育資金ですから、これを例にとると、大学の入学金や授業料は、現に毎年上がっています。
給料は上がらないのにです!
子供用の証券口座開設のメリットが大きい
銀行の預金は考えるに値しない一方、「貯蓄から投資へ」という国の大号令で投資の方は優遇措置が多く、利用しない手はない!というところです。
ここでは、私がメリットだと思った点を、「子供の証券口座」に絞って書きます。
ジュニアNISA
まずは投資で得た利益が条件付きで非課税になるNISA(ニーサ)の子供版、ジュニアNISA。
こちらは狙いがそのものズバリ、子供の教育資金ですから、制度設計も大学費用など子供の教育資金の備えを意識しています。
メリットは、5年間最大400万円(年間80万円)の投資額に対する運用益が非課税ということです。
普通は20%を税金で持っていかれますから、このメリットは大きいです…!!
まあその400万円を難なく出せる人は黙ってやるだけなんですけどね…
ただ、言えることはこの5年でいかに限度額に近づけるかが後々効いてくるってことです!
税金対策
皆さんは「子供にいくら残せるかな…」なんて考える時はありませんか?
私、人生折り返しだからでしょうか、よく考えるんですよね。
しかし、死んだ時とか、お金が貯まった時とかではなく、今のうちに渡す発想に切り替えないとな、って気づいたんです。
子供の証券口座を使えば税金がかからずに子供への財産移転ができるというメリットがあります。もちろん合法です(笑)
詳しくは述べませんが、かいつまんでいうと、生きてるうちの贈与税、死んだ時の相続税、いずれもある程度の額以上は基本的に税金がかかります。
その金がある(または、これから貯める)なら今のうちに、少しずつ子供の証券口座の方に入れていけば、贈与税も相続税もかからないということです。
私の場合、具体的には「自分の老後のための積み立てを最小限にして、その分を子供の証券口座に入れる」計画に切り替えました。
単純な話ですが、これも後々効いてくるはず。
念のため、ジュニアNISAだと18歳まで引き出せませんから、中高生になった子供が勝手に使い込むなんてことはありません。
もうひとつ重要だと思うのは、子供にお金のことを学ばせるのに、「自分の口座があって長く積み立てたお金という教材があることの強み」があります。
IPO対策
皆さん、IPOってご存知でしょうか?
「新規公開株」のことです。
会社が新規で上場する前に抽選で株を手に入れて、上場日に売ることで利益を狙う投資法なのですが、この抽選に当たるには口座が多いほど有利なのです。
(実際には、資金力で差がつく会社と完全抽選の会社があります。)
子供の口座があれば、その分抽選に当たる確率は高くなるのです!
時間がまだある
なぜ投資信託を選んだか?最後の理由は、時間です。
投資信託は株や債券への投資。短期的には価値が下落することもあります。
しかし、この先18年という時間があれば、時間を味方につけて長期的な上昇に期待できます。
もちろん、そのためには「中長期的には価値が上昇するであろう商品を選択する必要がありますが。
どんな商品を選択したか
悩み抜いたあげく一周回ってオーソドックスなものに落ち着きました。
しかし数ある中から中から絞った緩やかな私なりの選択基準を参考までに書きたいと思います。
何に将来を感じるか
投資信託も最終的に価値が上がらないと意味がありません。
中長期的に、価値が上昇するもの…何に投資すればいいのでしょうか?
もちろん、基本はプロにお任せ、ほったらかしのために投資信託を選ぶのですが、その中でもどれかは選択しなければなりません。
私の基準は
- 何だかんだであと20-30年はアメリカ中心の先進国
- 日本だけはないな
- 新興国にも少し期待
というものです。
何が正解かは誰にもわかりませんので、結局は好みの問題です。
ただ、日本だけはないなというのは悲しいけど生活者の実感といいますか…。機会があれば記事を書きたいです。
ユーザーに支持される商品
一周回ってオーソドックス、と述べました。結論から言うと「ブロガーが選ぶ投資信託」でググれば出てくるものの中からの組み合わせです。
解説は詳しい人に委ねるとして、これらはすべて個人のユーザーが選んだ優れた商品、つまり金融機関が売りたいものではなく消費者であるユーザーの評価が高いもの。
言い換えれば商品を売る方にメリットがあるものではなく、買う方にメリットがあると言う評価を受けたものです。
参考にリンクを貼ります。
まとめ
以上、個人の考えですが、始めるなら早いに越したことはないことだけは確かです。
時間はあればあるほど有利ですからね。
人生折り返しでここに気づいたという己のスロースタートは痛恨の極みですが、それでもまだまだ巻き返しはできます。
参考にしていただければ幸いです。
おすすめ証券会社
Amazonが全商品にポイント還元へ!でも原資は出店者の負担
こんにちは。
ちょっと驚きのニュースが入ってきました。
Amazonがサイト内の全商品に1%以上をポイント「還元」するそうです。
楽天なんかに比べるとAmazonって実はポイント還元は弱いし分かりにくいという不満はあったので一瞬朗報だと思ったのですが、なかなか素直に喜んでいいのか微妙な話のようです。
今回はそのあたりについて雑感を述べたいと思います。
何が変わるのか
2019年5月23日からAmazonジャパンのサイト内における買い物について、全ての商品で購入価格の1パーセント以上がポイント還元されます。
実はこれまで、同サイトでは一部商品にしかポイントは付かず、商品カテゴリによって差があるようで、私の買い物傾向からは「むしろポイントの付かない商品の方が多い」状態でした。
これが全てとなると、地味に毎月そこそこの額をAmazonにつぎ込んでいる身としては有難いわけですね。
素直に喜べないわけ
ところが、ニュースでも指摘されているように、消費者にとってはメリットがあるものの、素直に喜んでいいのかという課題もあるようです。
出店者負担
それはポイント還元の原資が出店者の負担であること。
出店する側は値上げをしない限り最低1パーセント利益が減るということになります。
ちなみに楽天市場は前から出店負担です。
Amazonに関しては途中から一方的だ、ということでしょうか。
Amazonへの感情
それだけでなく、膨大な利益を上げているのに自らは負担しないという姿勢がより鮮明になったかたちです。
なぜAmazonは日本で法人税を払わずに済むのか? 元国税職員が解説 - まぐまぐニュース!
米Amazonが2年連続で税金ゼロ「IT巨人」に批判の声があがる - ライブドアニュース
これらの記事が指摘するような、日本では利益をアメリカに吸い取られる構造を作って法人税を払わず、本国では税制優遇措置や控除をフル活用して税負担を逃れるという「大企業の社会的責任を果たさない」世界一の通販サイト会社が、「殿様商売」「零細出店者いじめ」と批判される仕組みによるお客様感謝を始めると言われてそれにホイホイ乗っかっていいのかということですね。
zozoとの違いと共通点
ふとこれでzozotownの話を思い出しました。
こちらも消費者還元で出店者から総スカンな訳ですが、こちらは割引原資はzozo負担なのに叩かれているわけです。
詳しくはこちらをどうぞ。
共通するのは利益を上げているのに社会的責任を果たさないとか金の使い方がどうだとか、「なんか嫌い」とかいう理由で直接当事者でない層に主に批判されているというところでしょうか。
Amazonとの付き合い方
はじめにこのニュースを目にした時というのは、実はAmazonプライム会員をやめようかどうしようか考え始めていた時期で、「また先手を打ってきた!」と思ったものでした。
かつて記事にしましたが私の場合プライム会員のメリットはAmazonプライムビデオによるところが大きいのですが、この一番のユーザーである娘が飽きたらしいのです。
もっぱらこれに夢中になったためです。
プレゼントされたときは今更アナログな絵本…と思ったのですがハマっています。やはり子供というものを研究した商品なんでしょうね。
話を戻して、そうした中でポイント還元の話ですからまた揺らぐのですが、導入前からいきなり批判されている様子ですから少し落ち着くのをみたいというところでしょうか。
また、おまとめ便とかサイバーマンデーといった他のサービスとの併用も気になります。
ここまで生活に溶け込んだ存在ですから正義感やセンチメントでは容易に切れませんが、真にメリットがあるかどうかは見極めていきたいものです。
本日もお付き合いいただきありがとうございました!
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少額からでもコツコツ投資で子供の教育資金を作ろう!
前回、子供の大学進学のための資金を長期積み立て投信で準備するプランを記事にしました。
そこで今回は、その目標額をどう実現していくかと、プラン実行前の準備について書きたいと思います。以下のような方にとってはもしかすると参考になるかもしれません。
- 子供はまだ小さいが教育資金は余裕をもって準備したい
- ゼロ円から準備する必要がある
- 投資は初心者だ
ではどうぞ!
目標額についてのおさらい
まず前回の記事はこちらです。
ご興味のある方はどうぞ。
ざっくり言うと大学入学から卒業までひとり500万円(仕送りを除く)かかるので、18歳までにそれを我が家では2人分用意する必要があるということでした。
ゼロから18年で500万円となる積立運用とは
それでは、18年で500万円を生み出すには、毎月いくら積み立てて、どれくらいの運用利回りだとよいのでしょう?
2人分でもありますし、できるだけ無理なく積み立てることを考え、運用資金は児童手当(3歳まで月1万5千円、それ以降は中学卒業まで同1万円)と、これに多少プラスした額として、2万円として考えてみます。3歳までは5千円を、それ以降は1万円を上乗せしなければなりませんが、頑張ります。
まず 銀行に預けると、利息なんてないもんだと思った方がいいので 2万円×12か月×18年=432万円。足りませんし腹が立ちます。
次に、投資信託で期待するリターン(運用利回り)を色々変えて試算してみます。18年後にどうなっているかというと・・
という結果になります。投資額はいずれも432万円です。いかに銀行が使えないかがわかりますね。
ところで最終的に、一部か全部かはおいといて売却をしないとお金は手元に来ませんが、売却した時の利益には税金がかかります。
ジュニアNISAだと開始から5年間分の投資額に対する運用益については非課税、その後は20%ですから、6年目以降についてざっくり計算して、
リターンが2%のとき約9万円、5%のとき25万円、10%だと60万円以上が引かれることになります。
したがって、証券会社に払う運用手数料なども考えると、500万円を手元に残すには、概ね3%以上のリターンを最終的に実現しなければならないことになります。
(なお上の表は、毎月コンスタントに2万円を積み立てる場合ですが、できるだけ非課税期間に投資した方が良いので、初めの5年間が大事だということがわかりますね。)
3%という目標について
やはり、ゼロから500万円を積み立てるとはいえ、まだ18年という時間が残されていることが大きいといえそうです。
これだけの期間を投信信託で積み立て運用する場合、期待するリターンとしては決して楽観的過ぎるとはいえないでしょう。むしろ控えめ・・?
もちろん将来のことはわかりませんし、投資信託は元本の保証がありません。
そもそもそんな人はこの記事を読んでいないと思いますが、元本保証にこだわるのであればもう少し頑張れば普通にタンス預金で積み立てられる額とも言えます。
しかし、投資信託で日本株・先進国株・新興国株に均等に投資した場合の平均利回りは約5%です。
もちろん短期的にはマイナスになることはありえますが、10年以上の長期でみればほぼマイナスにはならず、平均が5%なので、いい時に売ることができればもっとリターンは大きいわけです。
長期で考えておけば、売り時もじっくり考えられるし、何も18歳になった瞬間に全額を売却する必要もないですからね。必要な時に必要な額を取り崩してよいわけです。
とにかく、私は社会の成長というものに期待し、もちろんあわよくば5%、8%といったリターンを期待して積み立ての投資信託を選択します。
もちろん、目的が子供の教育資金ですから、高いリターンを望むとはいえ、それ以上は欲張りません!ハイリターンを望むのであればおのずとハイリスクがついてきます。ある程度のリスクはとらなければなりませんが、絶妙のバランスを心掛けたいものです。(自戒)
事前の準備
現在、ジュニアNISAの開設の申し込み中です。なかなか時間がかかるものです。
ここでは、開設する際の注意点を経験から述べておこうと思います。2点だけです。
親の口座開設が必要
子供の口座を管理するのは親権者ですが、まずは親権者の証券口座が必要で、ジュニア口座は同じ証券会社に追加で開設する必要があります。
もっとも、開設さえしてしまえば、親の口座が休眠口座となっても問題ありません。子供の口座を直接に管理できます。しかも、お父さんの証券口座しかなくとも、子供の口座のIDとパスワードさえ夫婦で共有していれば、お母さんが入金や金融商品を購入することは可能です。
まだの人はこちらの業界ナンバーワンをオススメします。
子供名義の銀行口座が必要
見落としがちですが、子供名義の銀行口座が必要です。親の口座から引き落として積み立てるといったことはできません。
悩ましいのが、子供の銀行口座はどこででも作れるわけではないということです。
例えば愛用するSBI証券では、住信SBI銀行の口座を作りたくなるわけですが、18歳未満は開設不可です。これは正直何とかしてほしい・・
(おまけ)ネット銀行のほうがよい
銀行口座はどこでもよいのですが、私はネット銀行(またはネットバンキングに対応している銀行)をおすすめします。理由は、子供と自分の資産を一体管理できるからです。
子供のネット銀行とジュニアNISAの口座にログインできる環境なら、家計管理アプリでそれが可能となります。
長期的な積み立てとなるので、毎日眺めてどうこういう話ではありませんが、それでも増えていればうれしいし、何より口座への入金忘れを防ぐことができる(児童手当は子供の口座には入りませんからね。。)のと、ジュニア口座への入金のために自分の口座の預金が減っても子供の口座の残高はその分増えるため、家計全体では減っていないというのが実感できて精神的にたいへんいいです(笑)。
家計管理アプリのおすすめはこちらです。私も長年使っています。特におすすめなのが次の点です。
- クレジットカードの引き落とし日、額がわかるだけでもありがたいのに引き落とし額に対する残高不足まで教えてくれる
- 給料その他の入金を教えてくれる(地味にうれしい)
- 子どもの口座も一体管理できる
- 資産の状況が一目瞭然(銀行、証券口座、ideco、電子マネー、各種ポイントなど)で把握できる
月額450円と有料ですが元はとれます。
商品の選定
そろそろ口座開設の連絡がくると思いますので、次回は実際に商品の仕込みについてレポートできればと思います。
長期的に資産を増やすために、どの商品をかうべきか?せっかくなのでもう少し悩みつつ研究してみます。
それでは本日もご覧いただきありがとうございました。
子育てとお金〜教育費用の備えは今から行動すべき理由がある
こんにちは。
本記事は愛する子供たちの教育資金のお話です。
我が家は子供が小さく高校も大学もまだまだ先の話…ですが、準備は今からしなければならないと強く思っています。
本記事では、その理由を整理してみました。ご参考になれば幸いです。
教育資金を積み立てたい!
我が家には未就学児が2人います。
将来的には、どちらも大学まで、できれば奨学金を使わず、できれば留学もさせつつ行かせたいと思っています。
ひるがえって親の私はというとお金の大切さを知り資産形成を始めたのが40代からというキリギリスキャラの上、妻は専業主婦ときてます。
ちょっと気を引き締めて計画的にやらないとお金は貯まりませんね。
大学まで行かせるのにいくらかかる?
まず、子供を大学まで出すのに必要な教育費はいくらなのでしょう。ここから目標額を設定する必要がありますね。
これをしないと、戦略の立てようがありません。「とにかく無駄を省くしかない」というだけでは貯まらないし、いくら子供のためとはいえモチベーションも上りません。何より目標がないって不安ですよね。
もちろん、教育費用と言っても、
- 公立か私立か
- 大学は文系か理系(特に医歯学系)か
- 習い事はどうするか
- 進学のために親元を離れる場合の生活費
など、それぞれの置かれている状況や想定する範囲によって捉え方は様々。
そこで私の場合は、「大学進学のための資金」に絞って考えることにしました。
習い事や高校の入学費用、授業料などは別途考えることにします。これを考えるのを後回しにするのには理由があります。
- 地方なので高校までは公立にほぼ決まっている(私立学校の選択肢がそもそもない)ため、この期間はそれほどお金がかからない
- 大学進学のための費用は積み立ての投資信託で捻出するので、こちらの早期着手の方が大事である(これは、これから詳しく述べます)
ということです。
話を戻して、それでは大学進学の費用は?ということですが、入学金と授業料に加え、我が家の場合親元を離れることは確実なので下宿などの生活費を考えなければなりません。こちらは地方ゆえのハンデですね。
その費用に関してはこちらの記事が分かりやすいので参考にしました。
入学前にチェック!大学4年間にかかるお金 [学費・教育費] All About
「4年間の合計は460万~1300万円」かかり、最もかからないのが国公立・自宅で約460万円、逆に最もかかるのが私立理系・自宅外で1300万円強。ということです。
(平均ですから後者を個々の医歯学でみたら大変なことになるでしょうね。。)
ともあれ、私の場合ターゲットとなるであろう国公立・自宅外でだいたい1,000万円。
記事を書かれた方が日本政策金融公庫「平成27年度 教育費負担の実態調査結果」をもとに作成し、入学費用、授業料、教科書代のほか受験費用や入学しなかった学校への納付金、習い事の費用、仕送りも含まれているとのことですが…高いですね。
ま、仕送りまで含まれていると考えると、入学時時点ではこの半分と考えても間違いないのかなという気もします。(毎月10万だとして4年間で480万円ですから)。
ということで、18歳時点で500万円。
これをひとまずの目標額としてみたいと思います。不足する分はバイト、奨学金、借金が視野に入ってくるわけですね。バイトはむしろ必須の経験でもあるのですが、借金は避けたいものです。
どうやって準備するか
500万円を大学までの18年間でまともに貯めようと思ったら、年間27.8万円ずつ、月にして2.3万円が必要です。
微妙ですね。
お金をそれにしか使わない!なら別ですが日々の生活もあり、なにしろ2人です。
ということは、単に積み立てるだけではなく、それを増やす視点が必要。そうすると預金や学資保険は選択しにくいですよね。
とすると取るべき道は1つ。そう積み立ての投資信託です。
具体的にはどう行動するべきか
と、ここまでが目標額の設定です。
運用益と合わせて500万円を大学入学までに調達する。身が引き締まりますね。
以下、具体的な方法論です。
口座の開設
まずこれがないと始まりません。
私、投資歴は5年ほどありますので口座はたくさん持ってるのですが、ここは無難な口座の紹介だけにとどめておきます。
子供のための口座が必要なのですが、その場合でも親の口座は必要ですので、まずは親の口座を作りましょう。お持ちの場合、ジュニアNISA口座開設を申し込みます。
間違いないのはSBI証券。業界ナンバーワンゆえの安心感。私もメインです。
投資資金の考え方
(イマココ)
ここからが重要です。
ポイントは2つと考えています。
第1に、児童手当は全額積み立てに回すべき
積み立て投信は複利の力で資産を増やすものですが、
- 初期費用が多いほど
- 毎月の積み立て額が多いほど
- そして期間が長いほど
有利となります。
3歳まで15,000円、中学卒業まで10,000円を毎月もらえる児童手当を全額積み立て投信に回すと、
15,000×36月=540,000円
10,000×144月=1,440,000円
これだけで198万円が投資資金になります。これは大きいですね!
第2に、今は老後の備えより子供のための積み立ての方を優先するべき
これは、親は木の根を食ってでも…と言っているのではありません。「今は」というのが重要なポイントです。本記事で最も力説したいのがこれです。
これも2つの意味があります。つまり、上で述べた複利における「期間」の力を最大限に生かすことと、税制上のメリットを生かすため。です。順に説明します。
「期間」の力
つまり、投資期間が長いほど、投資信託は有利になります。
なぜなら、1年で生まれた利息と元金をひっくるめたものに2年目の利息がつき、その2年目の利息をひっくるめたものに3年目の利息がつき…を繰り返す複利は、期間が長ければ長いほど利益を生むからです。
また、投資信託も短期的には価値が下落したり高騰したりを繰り返すわけですが、期間が長ければ長いほどその一時の騰落の影響は少なくなりますので、この点でも期間が重要です。
始めるなら早いうちに!というわけですね。
税制上の優遇
NISAという制度があります。
株式や投資信託の投資に対して、税制上20%かかる売却益と配当への課税を非課税とする制度なのですが、投資できる額と期間などにより、
- NISA
- 積み立てNISA
- ジュニアNISA
に分かれています。下の表が分かりやすいのでご覧ください。
kakakumag.com
つい先日、私はNISAから積み立てNISAにしました。積み立て額が積み立てNISAの範囲内だったので非課税期間の長い方に変えたのです。
そして今回、ジュニアNISA口座を作ろうとしているわけです。
ご覧のとおり、
積み立てNISAの非課税期間が20年なのに対し、ジュニアNISAは5年、しかも制度自体が2023年で終わります。
ということは、今はジュニアNISAを全力で仕込むべき貴重な期間ということになります。
余裕がある人は問答無用で限度額80万円を5年間つぎ込めばいいわけです。
そこまでは無理ですが、少なくとも課税される口座で運用する金があるなら、非課税のジュニアNISAに回すべき。実際私は利益の出ているNISAの中の商品を、ジュニアNISAに回すために一部売りました。
今後も、当面自分の口座は積み立てNISAだけにして、少なくともこの先5年の非課税期間はできるだけジュニアNISAに回したいと思っています。
(幸い、未就学の時期はそれほど子育てにお金がかからない時期でもあるので、投資に回しやすいとも言えます)
要は、非課税で仕込める方を選択していく、という簡単な話ですが、これに気づいた自分を褒めたいです😀笑
商品の選択
さあ後は商品を選ぶだけ!
現在、子供の口座の開設手続き中なのですが、それまでにじっくり考えたいと思います。
長期的視点で適度にリスクをとったものを。
ぜひその際は、また考え方や手続き方法なども別記事としてしっかりまとめたいと思っています。
最後までご覧いただきありがとうございました!