中高年のダイエットを語る
はじめに
この正月からダイエットに勤しんでいる。
生まれて初めてのことだ。
自慢ではないが、体重を減らさなければと思ったことがないのである。
ところが、ここのところは運動不足に加え、認めたくないものだが、加齢のせいであろう、同じ食生活をしていてもてきめんに腹回りに肉がつき、落ちなくなってきたのである。
ウォーキングと私
初めに取り組んだのはウォーキングであった。
これは、王道のダイエットと言えよう。
ダイエットといえば有酸素運動、有酸素運動と言えばウォーキングである。
初めのうちは一日5キロ以上のノルマを自らに課し、毎朝食事前にせっせと歩いていた。
ところがこれは、長く続かなかった。理由は以下の通りである。
・あまり効果を実感できない
・膝への負荷が気になり始めた
・飽きた
・寒く外に出るのがおっくうになった(積雪がとどめとなった)
思うに、「歩く」などというのをエクササイズとして目的化させるのがそもそも自分には無理だったのだ。
田舎の人は都会の人より運動不足になりがちというのは徐々に広く知られるようになってきたが、これは、田舎は車社会で、都会の人ほど日常生活で歩くことがないからである。
歩くなどというのは必要に迫られてやることであり、寒さに耐えながらあえてやることではないのである。
なにより、―結論を出すには時間が足りないことは承知の上だがー全く手ごたえを感じないのである。
本命に出会った
ヨガとワークアウト
そんな自分が、今確実に手ごたえを感じているのが、ヨガである。
エクササイズアプリ、「Asana Rebel 」。
ダイエット情報を漁った結果によるGoogleのアルゴリズムであろう、SNSの広告に出てくるようになったこちらを何気なく使い始めたのだが、これが思いのほかいい。
- エクササイズが豊富であり、レベルに応じてできる点
- 時間が適度、かつ自分でもコントロール可能である点
各エクササイズは5分程度から長くて30分である。
私はヨガにそれほど明るくはないが、全くの未経験ではないレベルであるという前提で読んでほしいのだが、ヨガはおおむねウォームアップ的な動きから本格的な動きを経て、クールダウンして終了という基本的な流れがある。
それぞれには意味があるので、体を鍛えたいから本格的な部分だけやろうというのは正しくないのである。が、そうはいっても少し負荷をかけたいときはあるもの。(有酸素運動の効果を高めるにはは30分から40分以上は連続して運動したほうが良いとも言われているし)
このアプリのいいところは、「本格的な動き」が終わろうかというとき、別のエクササイズを提案してくる。これにより、「もう少しやってからクールダウンするか」という選択が、エクササイズの流れを損なわずにできるのである。
ちょっとわかりにくいかもしれないが、「流れを損なわない」というのが重要で、ちょっとやったことあるレベル以上の人ならわかると思うし、始めてみるとこの意味は必ず分かるはずである。
ごちそうさまと言ってから「おかわりいかがですか」と言われるより、食べ終わりそうな頃合いで言われたいというのに似ている。
とにかく、そのあたりの「わかってる感」がいいと思う。
- 効いている実感が得られること
最大のメリットはこれに尽きるが、1か月足らずだが確実に身体は絞られてきた。これは驚いた。
同じ30分のエクササイズを考えたとき、ウォーキングで消費するカロリーに比べ、ヨガのそれは半分程度と説明されることが多いようであるが、実感としては全く違う。(ワークアウト要素があるので、単純比較はできないと思うが)
また、身体には効いているし、負荷が適度であることに加え、これがヨガの効果であろうが、終わった後の爽快感があるため、これなら続けられるという確信がある。
(悪い点)
- スマホでしか見られない
スマホの小さい画面でビデオを追うのが、たまに大変な時がある。いろいろな体勢をとるので、絶えずスマホを見ていられないのだ。
こんな時、PCでミラーリング出来たらと思うのだが、二次利用防止策であろう、できない仕様になっている。
レビューを見ると、かつてプロジェクター投影ができたが、できなくなったようだ。
- 英語だ
ヨガは基本的に講師が次の動きを口頭でリードする。これが英語しかないので、すべてを理解できない。
もっとも、慣れれば画面上の動きとの関係で、徐々に理解できるようになってくる。
ヨガに手を出す前に
かようにレコメンドしたいヨガであるが、全くヨガに触れたことがない人にはあまりお勧めできない。
というのは、ヨガは流れや呼吸が肝のアクティビティであり、たとえば「呼吸を止めてはいけない」「反動をつけてはいけない」といった基本的な約束事(この程度は、自治体のヨガ教室に一度でも行けば教わるレベルで、最低限それでよく、本格的に勉強する必要はない)を知らないと、とかく「柔軟性が一番大事だ」と誤解して無理に身体に負荷をかけたりして、逆に身体を痛めるのである。
私はかつて腰を痛めがちだった(関連記事はご参考まで)。
そのため、いかにケガに強い身体を作るかを模索(迷走)してヨガに取り組んだ経緯がある。だからこのアプリはしっくりくるのかもしれない。
今なら各種オンライン講座がある。便利な世の中になったものだ。
結局、人に教わるのが近道だということは多いものである。
まとめ 中高年のダイエットを考える
データよりも雄弁な「印象」
以上、私が成功しつつあるダイエットの一端を述べたが、データ的なものを記しておきたい。
着手前、ベスト体重からは4kgほどオーバーしていた。
この数字を大きいとみるか小さいとみるかは人それぞれであろうが、中高年目線で見ると、数字の印象より見た目の方は増えた感がしてしまうということに言及する必要があるだろう。
もともと身長が高く、どちらかというとやせ型なので、4kg増えたところで健康面ではどうということはないかもしれないが、明らかに腹中心に肉がつき、若い時と違って、何か数字以上に太った印象を強く与えてしまう感じがするのだ。
痩せればいいというものではない
今、その体重はかつてのものに近づいている。
しかしまたここで中高年ならではの大きな課題があるということに気づかされている。
老人はしわが多い。これは皮膚は縮まないのに中身が小さくなるからである。中高年のダイエットは、こことの闘いでもあるということだ。つまり、単に体を小さくすると、今度は老けた印象、くたびれた感じを与える結果になる。
印象だけでなく、加齢によって筋肉が減少して脂肪が増える「サルコペニア肥満症」のリスクもある。
さらに、理想のBMIは22だそうだが、長生きするにはそれでは足りず、多少肥満傾向の方が良いという説もあり悩ましい。
だから、体重が減っていくことを単純に喜んではいけないのだ。
まとめとして、今後は減らした体重を、ヨガを継続しつつ、今度は筋肉量でリバウンドさせると言ったトリッキーな体質改善が自分の課題なのではないかという仮説を置いて、検証はのちに譲り、駄文を世に送りたいと思う。