ビジネスシーンにおけるメンズリュックサック問題について
はじめに
こんにちは。
コロナの感染拡大はなかなか予断を許さない状況が続きます。
昨日7月15日は小池百合子都知事の誕生日だそうですが、その日に記者会見を行い、都の警戒度を最高レベルに引き上げました。
一方で官房長官は市中感染は広まっていないなどと安全宣言みたいなことを言ったりカオスなのですが、ともあれ都民に対しては都外への不要不急の外出を控えるよう要請が出されました。
「不要不急がそもそもよくわからない」という声も多いのですが、ざっくりいうと遊びいくとか観光旅行はダメだけど仕事や病院、スーパーにいくのはOKというようなことです。
すでにwithコロナが始まっている様相の東京と、県外ナンバーの車にさえピクッとする我が田舎とではおよそ価値観の共有などできそうにないのですが、いずれにしましても是非都民の皆様にはしばらくおとなしくしていていただくのがお互いの幸せのように思えます。
さて、通勤といえば、本日のテーマはリュックとりわけビジネスシーンにおけるそれについてであります。
本駄文に迷い込むぐらいの紳士淑女の皆様にはそれが少なくとも正統派の装いでないことはもちろんお分かりでしょう。のみならず白ソックス級のタブーとみなす諸兄もおいでのことでしょう。リュックとはそういうものです。
結論から言うと万能ではないけれども全てがダメではなく汎用性高く使えるものもありますということになります。
本稿では、私がそのリュックに出会うまでの葛藤と感動について述べたいと思います。
リュックはなぜビジネスシーンで使えないか
ところでリュックはなぜ「ビジネスシーンでは使えない」のでしょう。
リュックほど機能的なものはないのになぜ機能性が追求されるビジネスシーンでは使えないのか。
カントリージェントルマンを自認する私の結論は、およそスーツを着るようなビジネスの場では、装いには機能性を追求しつつも機能美を保たねばならぬ鉄のルールが存在するためであるというものです。
機能性を追求するならばスーツはボタンではなくファスナーの方が楽だしひっかけて紛失することもありません。なぜそんなスーツは存在しないのか。ネクタイだって機能性ゼロです。ああ仕事かと思いながら締め、終わったヒャッホーと緩めるような代物を何故身につけるのか。省エネスーツはなぜ定着しなかったのか。
こうしたことを考えると、このことはよく理解できると思います。
機能性を保ちつつ、そこには余計なもの、装飾としてのものがあってビジネスシーンに相応しい装いが完成するのです。
そこに行くとあまりにリュックは機能性に寄りすぎ、寄りすぎて機能美を損ない、横着な印象を与えてしまうのです。
もう一つ、スーツやジャケットを傷めるという大きな理由もあります。
荷物の重さを両肩で直接支えるリュックは、身体には優しいけれどもスーツにはすこぶる悪い。生地を傷めると同時に、形崩れを起こします。
ビジネスシーンにおいて身につけるものは手入れがされていなければならないというのも真理で、肩がテカって形が崩れたスーツなどはもう最悪と言うべきでしょう。
使えるリュックとは何か
ではやっぱりリュックは無理ではないかと言うことになるわけです。
基本的には、難しい代物です。
しかし、ビジネスシーンに求められる「相応しい装い」の変化や、電車に乗れなくなって徒歩や自転車で通勤するようになったなど、今や時代がリュックを求めていると思います。
(自転車などは否応なしにリュックですね)
個人的にも、自転車通勤の必要性がリュックという禁断の果実に手を出した理由でした。
それではどういったリュックが許されるのか。私の逡巡と結論を以下に述べます。
(1)ロゴがない
基本中の基本であることは言うまでありますまい。ビジネスシーン云々の前に企業ロゴを身に纏わねばならぬ意味が不明ですが、大人の装いには無縁なものでしょう。
(2)素材
スーツスタイルと親和性があるものを選ぶべきです。リュックはもともと素材の種類が豊富ですが、丈夫であれば良いと言うものではなく、かつあまりチープなものは避けるべきです。
すなわち高級感があり、光沢の抑えられたものが良いでしょう。
ここは、プラダやフェリージに代表される高級ナイロン素材や、TUMIによって市民権を得た超強度ナイロン素材「バリスティックナイロン」が参考になるでしょう。
(3)機能と機能美
手を出すこと自体なかなかに禁断の果実臭の漂うリュックですが、この両者のバランスの追求は絶えず続けるべきものです。
リュックにありがちなポケットの多さや、重さを腰で支えるウェストベルト、背中に接する部分の蒸れを軽減するメッシュ素材の採用・・これらはアウトドアシーンでこそ必須、もちろん人の目さえ気にしなければその快適さに身を委ねたいものですが、グッと堪えて削ぎ落とす必要があります。
また経験上大事なのが肩紐で、両手が使える快適性が売りのはずが、あまりに肩紐が細いと、ーそれはシックな印象を与えるものではあるけれどもー肩が痛くてそれどころではありません。ブリーフケースと同じ重さであっても、です。
初めてリュックを背負うと、案外重たいものを片手で持っていたものだな、と思うものです。重さを肩全体で支えるようなしっかりした肩紐のものを選ぶ必要があることは強調したいと思います。
結論
最終的に、それらを全て満たすものはこのDSPCHしかないのでした。(個人の見解です)
(本稿の画像は公式サイトから拝借しました。)
ビジネス対応を謳うリュックは近年増えてきていますが、多くは一長一短があり、チープすぎたり主張が強かったりアウトドア感が抜けなかったりするものです。
しかしこのサンフランシスコ生まれのバリスティックナイロンリュックは見事にビジネスシーンにマッチします。
田舎在住ゆえ現物に接する機会がなく、通販サイトで見た目買いしたのですが、想像以上の逸品です。最後に、その使用感をまとめてご紹介します。
いいところ①機能と機能美がちょうどいい塩梅
ご覧いただくと分かる通り、実は結構肩ベルトがしっかりしています。いいところ②汎用性が高い
仕事メインで使うわけですが、仕事以外でも使えます。これは当然のことではありません。オンオフ兼用というのはこれまた横着か、TPOに応じたものを持ってない人と思われてしまいます。
オンでもオフでもというチープなセールス用の常套句を拝借するのは気が引けますが、こいつには使っても良いでしょう。まず旅行はこれ一つでまず大丈夫。ノートPCも(今では標準なのでしょう)保護してくれるし、かさばりがちな子供の身の回り品などもガシガシ詰められます。
それでいて職場に置いていても公園の芝生あたりに放り投げておいてもビーチを歩いていても違和感がない。素材とデザインの重要性を感じる逸品です。
いいところ③
価格が良心的です。バリスティックナイロンでこの作り込みにしてこの価格。超絶お買い得だと思います。
TUMIだったら倍ぐらいしそうです。そのうち高くなるんだろうなという悪い予感は大抵当たります。今の世の中ですから、潰れるか高くなるかですね。(多分)